医療保険で訪問看護は受けられる?

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2015年11月10日掲載

医療保険で訪問看護は受けられる?

訪問看護は、要支援・要介護の認定を受けた人が利用する場合は公的公的介護保険、それ以外の人が利用する場合には健康保険・国民健康保険などの公的医療保険の対象となりますが、自己負担が生じるケースもあります。それに備える民間の保険会社の保険について見てみましょう。

医療保険で訪問看護は受けられる?

訪問看護は、主治医が訪問看護が必要と判断した場合に、病院・診療所や訪問看護ステーションの看護師に自宅などへ来てもらって継続的に医療的なケアを受けるもので、医療保険を利用するケースと介護保険を利用するケースがあります。


公的医療保険で利用する場合

医療保険の訪問看護が利用できるのは、難病や末期のがん、急性増悪(きゅうせいぞうあく:病状が急激に悪化すること)などの場合で、週に3回の利用が原則ですが、病気によっては週4日以上利用できることもあります。医療保険で訪問看護を受けた場合は、かかった医療費の一部を自己負担します。自己負担割合は、

  • ・未就学児:2割
  • ・小学校入学後〜69歳まで:3割
  • ・70歳〜74歳:2割(現役なみ所得者は3割、誕生日が1944年4月1日までの人は1割)
  • ・75歳以上:1割

です。

公的介護保険で利用する場合

一方、介護保険の訪問看護は病状の安定した人が対象で、点滴や注射、カテーテルなどの管理、たんの吸引、床ずれの処理、健康チェック、排泄のケア、リハビリなどのほか、医療・介護に関する相談にのってもらったり、看取り(臨終前後のケア)を受けたりできます。看護師のほか、必要に応じて、保健師、助産師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが行うこともあります。

介護保険では訪問看護は「週○回」という形で、他の介護サービス(訪問介護や訪問入浴、デイサービスなど)と合わせてケアプランの中に組み込まれます。1カ月に利用できる介護サービスの利用額には要介護度別の上限が設けられていて、その1割(一定以上の所得がある人は2割)を自己負担します。
自己負担額の上限は次の通りです。

(表1)介護サービスを利用した場合の自己負担額上限のめやす(1割負担の場合)

要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
5,003円程度 10,473円程度 16,692円程度 19,616円程度 26,931円程度 30,806円程度 36,065円程度
  • ※地域によって加算がある

通常は、要介護度別の利用限度額内で、訪問看護とそれ以外のサービスを組み合わせたケアプランを作ることが多くなっています。

介護保険を利用できるのは

  • ・65歳以上の人
  • ・40〜64歳で特定疾患や末期がんの人

で、要支援・要介護の認定を受けた人です。
したがって、これに当てはまる人が訪問看護を受ける場合は基本的に介護保険を利用することになります。
ただし、要支援・要介護の認定を受けた人でも、末期がんや難病、急性増悪で主治医の指示があった場合は、医療保険で訪問看護を受けることができます。

(表2)訪問看護の利用:介護保険の場合と医療保険の場合

  介護保険 医療保険
サービスを利用できる人 要支援・要介護の認定を受けた
・65歳以上の人
・40〜64歳で特定疾患※1や末期がんの人
・40歳未満の人
・40歳以上で要支援・要介護でない人
・要支援・要介護の認定を受けた人で難病※2や末期がんの人、人工呼吸器装着者など
自己負担額 ・他の介護サービスと合わせた利用額の1割または2割 ・年齢・所得によって1〜3割
利用回数 ・制限なし ・原則として週3日
  • ※1:特定疾患:関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症、骨折を伴う骨粗しょう症など
  • ※2:多発性硬化症、重症筋無力症、脊髄小脳変性症など

自費での利用も可能

介護保険や医療保険を使わずに訪問介護を利用した場合や、要支援・要介護と認定された人が利用限度額を超えて訪問看護を利用した場合、その費用は全額自己負担となります。例えば、訪問看護に来てもらう回数を多くしたり長時間の看護を依頼したりするケースや、外出時に看護師に付き添ってもらうケースなどが考えられます。
自己負担であれば、看護を受ける人の年齢や病気の種類、介護の必要度、利用時間、利用回数などに制限がないので、利用者の希望に合わせた看護が受けられます。

看護を受ける人や家族が訪問看護を受けたいと望んだ場合の費用負担に備える手段として、民間保険会社の保険に加入することも考えられます。

保険会社の医療保険は「入院したら1日あたりいくら」という形で給付金が受け取れるものがほとんどなので訪問看護には向きません。保険会社の介護保険であれば、一定の要介護状態になったら一時金や年金が支払われるので、それを訪問看護の費用に充てることができます。一時金・年金の金額や、一時金・年金が支払われる条件などは保険会社や保険商品によって異なるので、加入する前によく確認することが大切です。

公的医療保険を利用するときに使える民間保険

公的医療保険で訪問看護を利用したときにかかる費用は、年齢によって、かかった医療費の1割、2割、3割のいずれかになります。さらに、1カ月の自己負担割合には上限があり、それを超えて支払った分は払い戻される高額療養費制度があります。上限額は所得に応じて決まります。

高額療養費

年収 月単位の上限額
約1160万円以上 25万2600円+α
約770〜1160万円 16万7400円+α
約370〜770万円 8万100円+α
370万円以下 5万7600円
住民税非課税の人 3万5400円

公的医療保険の自己負担額や公的医療保険の対象外の費用を手当するための保険が、民間保険会社の医療保険です。ただ、民間医療保険の基本的な保障は「入院したら1日当たりいくら」という形で支払われる入院給付金と手術を受けたときに支払われる手術給付金なので、在宅で療養していて訪問看護を利用するケースには対応できません。 民間医療保険でも、がんや脳卒中、急性心筋梗塞などと診断された場合に診断一時金や特定疾病給付金などが受け取れるものであれば、それを訪問看護を含む医療費の負担に充てることが考えられます。

公的介護保険を利用するときに使える民間保険

介護保険は、1カ月に利用できるサービスの金額の上限が要介護度別に決まっていて、利用したサービス費用の1割または2割を自己負担します。在宅介護の場合は、1週間にどのサービスをどのくらい利用するというケアプランを作り、その中で訪問看護やその他の介護サービスの利用回数を決めるのが一般的です。 1カ月の上限以上に訪問看護やその他の介護サービスを利用した場合は、その部分は全額自己負担となります。そうした費用負担に備えるのが民間の介護保険です。

民間介護保険の選び方

民間の介護保険は、一定以上の要介護状態になったときに、一時金、年金、あるいは一時金と年金の両方が受け取れるというものです。民間の医療保険に比べると商品による保障内容の違いが大きいので、加入を検討する場合は商品をよく比較することが大切です。その際、次のような点がポイントとなるでしょう。

  • ・受け取れるのは一時金か、年金か、一時金と年金の両方か。年金は受取期間が限られているのか終身か。
  • ・どの程度の要介護状態が対象となるのか。公的介護保険に連動しているか、保険会社の独自基準か。
  • ・要介護と認定されると給付が受けられるのか、認定されてから一定期間たってからでないと受けられないか。
  • ・死亡保険金、解約返戻金、保険料免除特約の有無。
  • ・加入できる年齢。
  • ・保険料の支払いは平準(毎月)払いか、一時払いか。

民間介護保険のチェックポイント

給付
  • 一時金
  • 年金
  • 一時金+年金
年金
  • 有期受取
  • 終身受取
給付条件
  • 公的介護保険連動
  • 保険会社独自の基準
  • 公的介護保険と独自基準を併用
  • 公的介護保険の 1以上
  • 2以上
  • 3以上
  • 4以上
給付までの日数
  • 要介護__以上と認定されたら
  • 所定の状態になってから180日後
保険期間
  • 終身
  • 定期(__年更新)
死亡保険金
  • あり
  • なし
解約返戻金
  • あり
  • なし
保険料免除特約
  • あり
  • なし
加入できる年齢
  • __歳から__歳まで
保険料
  • 平準払い
  • 一時払い

当然ながら、保障が手厚いほうが安心である反面、保険料は高くなります。実際のところ、介護のことが心配になる50代になってから加入すると、毎月の保険料が1万円を超えるケースもあります。 一方、誰もが要介護になるとは限らず、亡くなるまで要介護にならない可能性があります。要介護になったとしてもそれがどの程度なのか、何年続くのかは予測できません。今後、公的介護保険も見直されていくことが予想されるなど、介護に関しては不確定要素が大きいといえます。
そんな中で、介護保障にお金を掛けすぎると、老後資金のゆとりが失われることも考えられます。したがって、民間介護保険を利用するときは保障を必要最小限に絞り、介護費用がそれ以上必要になった場合は貯蓄で対応するとよいでしょう。

実際に在宅介護で1カ月どのくらいの費用がかかったかを家計経済研究所の調査結果で見てみると、介護サービスとそれ以外の費用を合わせて、要介護1で5万5000円、2で7万7000円、3で7万2000円、4で10万1000円、5で10万7000円となっています。

在宅介護にかかる費用(月額、単位:万円)

在宅介護にかかる費用
  • 家計経済研究所「在宅介護のお金と負担」(2013年4月)をもとに作成

全額を保険でまかなおうとすると保険料が高くなるので、要介護3でかかる費用の半分程度の保障を保険で手当すると、年金額が40万円程度あればよいということになります。 こうしたデータも参考にして、民間介護保険を利用するかどうか、利用するのであれば、どのくらいの保障のものにするのかを考えて商品を選びましょう。保険料が家計の負担にならない程度にすることも大切です。退職一時金で保険料を一時払いするのもよいかもしれません。

ファイナンシャル・プランナープロフィール

馬養 雅子(まがいまさこ)

馬養 雅子(まがいまさこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

マネーに関する書籍や新聞・雑誌記事の執筆を中心に、保険の見直し、家計管理、資産運用などに関する個人相談や講演も行う。
「今からはじめる定年後の安心生活」(リイド社)、「介護にかかるお金」(共著:講談社)など著書多数。
潟vラチナ・コンシェルジュ所属

※当記事で提供する情報はあくまでも個人による一般的な意見です。当情報の利用およびその情報に基づく判断は読者の皆様の責任によって行ってください。個別の商品・サービスの詳細はそれぞれの規約・約款等をご確認ください。

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