個人年金保険料控除

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個人年金保険料控除

個人年金保険の加入者が税金を安くできる制度、保険料控除について解説します。

個人年金保険料控除とは

生命保険料控除
個人年金保険料控除とは、生命保険料控除という所得控除の1つです。

老後資金を準備するなどの目的で加入する個人年金保険には、個人年金保険料控除を受けることで所得税と住民税を軽減できる制度があります(一定条件を満たす必要あり、詳細は【個人年金保険料控除を受けるための条件】参照のこと)。

具体的には、その年に払い込んだ個人年金保険の保険料額の全部または一部をその年の所得から控除(差し引くこと)をすることで、その分の税金(所得税・住民税)が減らせ、会社員であれば年末調整で還付が受けられるというものです。

平成24年以降に個人年金保険に加入した場合(新制度といいます)の所得控除額は、所得税から最大4万円、住民税から最大2.8万円となっています【図表1】。

図表1.個人年金保険料控除の金額1:新制度(平成24年以後の契約)

所得税

年間の支払保険料等 控除額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超〜40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超〜80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律40,000円

住民税

年間の支払保険料等 控除額
12,000円以下 支払保険料等の全額
12,000円超〜32,000円以下 支払保険料等×1/2+6,000円
32,000円超〜56,000円以下 支払保険料等×1/4+14,000円
56,000円超 一律28,000円

平成23年以前に契約した場合(旧制度といいます)の所得控除額は、所得税5万円、住民税3.5万円が限度と、現在よりも大きな控除額でした【図表2】。

図表2.個人年金保険料控除の金額2:旧制度(平成23年以前の契約)

所得税

年間の支払保険料等 控除額
25,000円以下 支払保険料等の全額
25,000円超〜50,000円以下 支払保険料等×1/2+12,500円
50,000円超〜100,000円以下 支払保険料等×1/4+25,000円
100,000円超 一律50,000円

住民税

年間の支払保険料等 控除額
15,000円以下 支払保険料等の全額
15,000円超〜40,000円以下 支払保険料等×1/2+7,500円
40,000円超〜70,000円以下 支払保険料等×1/4+17,500円
70,000円超 一律35,000円

新・旧両制度の契約がある場合には、両方を足し合わせた保険料で新制度の控除額を用いることになります。
ただし、新契約の保険料を加えずに旧契約の保険料のみで計算したほうが有利な場合には、旧契約の保険料控除を適用することもできます。

実際にどのくらい還付されるの?

では、実際にどのくらい税金が減り、年末調整等で還付されるのかモデルケースを用いて見ていきます。
ポイントは所得に応じて決まる所得税の税率です。

【試算条件】30歳男性(会社員/単身)、年収500万円

個人年金保険(10年確定年金):基本年金額:38.1万円、払込満了:60歳、年金開始:65歳、保険料:毎月10,000円

年収500万円で扶養家族のないこのケースにおける課税所得は233万円です。

課税所得の詳細(所得税計算用)

この課税所得を、所得税の速算表【図表3】で見ます。
すると課税所得195万円超〜330万円以下の範囲に入るので、所得税の税率は10%とわかります。

図表3.所得税の速算表

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超〜330万円以下 10% 97,500円
330万円超〜695万円以下 20% 427,500円
695万円超〜900万円以下 23% 636,000円
900万円超〜1800万円以下 33% 1,536,000円
1800万円超〜4000万円以下 40% 2,796,000円
4000万円超 45% 4,796,000円

年間保険料は120,000円(月10,000円×12か月)で、個人年金保険料控除額は【図表1】より40,000円となります。
この控除額分の課税所得が下がるため、40,000円に税率10%を掛けた4,000円の所得税が減り、年末調整等で還付されることになります。

住民税は所得にかかわらず全国的にほぼ10%です。
控除額は【図表1】より28,000円となり、税率10%とすると2,800円が翌年の住民税から減額されることになります。

よってこのケースでは、毎月10,000円、年間12万円の個人年金保険に加入し保険料を払い込むことで、所得税4,000円と住民税2,800円の合計6,800円の税金を減らす効果があることがわかります。

なお、所得が高いほど所得税の税率は高くなるため、この効果も大きくなります。

個人年金保険料を年間8万円以上支払った場合の軽減額

課税所得金額 所得税年間軽減額 住民税年間軽減額 合計年間軽減額
195万円以下 2,000円 2,800円 4,800円
195万円超〜330万円以下 4,000円 2,800円 6,800円
330万円超〜695万円以下 8,000円 2,800円 10,800円
695万円超〜900万円以下 9,200円 2,800円 12,000円
900万円超〜1800万円以下 13,200円 2,800円 16,000円
1800万円超〜4000万円以下 16,000円 2,800円 18,800円
4000万円超 18,000円 2,800円 20,800円
  • 所得税は課税所得金額に基づいた税率を使用して計算しています
  • 住民税は一律10%で計算しています

軽減額は1年間の金額です
保険料払込期間中は毎年控除を使うことができます

個人年金保険料控除を受けるための条件

このように効率的に老後資金を準備できる個人年金保険ですが、すべての契約が対象になるわけではありません。

次の4つの要件のすべてを満たし、「個人年金保険料税制適格特約」をつけることが必要になります。

  • (1) 年金受取人が契約者またはその配偶者のいずれかであること
  • (2) 年金受取人は被保険者と同一人であること
  • (3) 保険料払込期間が10年以上であること
  • (4) 年金の種類が確定年金や有期年金であるときは、年金受け取り開始が60歳以降で、かつ年金受取期間が10年以上であること

したがって、個人年金保険であっても、「一時払い個人年金保険」は、(3)の要件を欠き該当しません。

ちなみに、運用実績により年金額や解約返戻金額が変動する「変額個人年金保険」は、個人年金保険料控除の対象ではなく、一般の生命保険料控除の対象となっています。(関連ページ:変額年金と定額年金の比較

そもそも「個人年金保険料税制適格特約」とは?

個人年金保険料税制適格特約を付加すると、個人年金保険料控除の対象になり、一般の生命保険料控除とは別枠で控除を受けることができます。

  • 税制適格特約ありの個人年金保険 → 個人年金保険料控除の対象
  • 税制適格特約なしの個人年金保険 → 一般の生命保険料控除の対象

各保険料控除枠の対象の保険

個人年金保険料控除 個人年金保険(税制適格特約あり)の保険料
一般の生命保険料控除 ・終身保険 ・定期保険 ・収入保障保険 ・学資保険
・個人年金保険(税制適格特約なし)などの保険料
介護医療保険料控除 ・医療保険 ・がん保険 ・介護保険 などの保険料

税制適格特約を付加しない場合でも、一般の生命保険料控除の対象になりますが、生命保険や学資保険などの保険料と同じ控除枠になるのですでに使い切っている可能性があります。

控除額を最大で利用するために必要な保険料(個人年金保険料、一般の生命保険料それぞれに適用)

控除額を最大で利用するために必要な保険料

たとえば、年収500万円(課税所得195万円超〜330万円以下)の人が、年間保険料が8万円の終身保険に加入しているとします。 終身保険は一般の生命保険料控除の対象になるため、所得税は4,000円、住民税は2,800円、合計6,800円の税金を減らせています。 新たに、年間保険料が10万円の個人年金保険に加入したとすると、次のようになります。

税制適格特約ありの場合…

  • 個人年金保険料控除の対象になるため、所得税4,000円、住民税2,800円の控除を受けられます。
  • 一般の生命保険料控除と合計して、年間13,600円の税金を減らせることになります。

税制適格特約なしの場合…

  • 一般の生命保険料控除の対象になるが、すでに加入している終身保険で控除枠をすべて使い切っています。
  • そのため、終身保険により年間6,800円の税金を減らせるのみで、個人年金保険による控除はありません。

このように、別枠で個人年金保険料控除を利用できるほうが有利になります。

  • 事例の終身保険、個人年金保険はいずれも平成24年以後の契約とします。
税制適格特約による制限

個人年金保険料税制適格特約は、無料の特約であるため保険料は変わりませんが、付加することで制限を受ける点があるので要注意です。
また、この特約のみを途中で解約することはできません(反対に途中で付加することはできます)。

契約内容 ・個人年金保険料控除の条件を満たさなくなる変更はできない(年金受取人の変更など)
・年金額の減額(一部解約)により返戻金がある場合でもすぐには受け取れない(※)
配当金 ・年金開始日前には受け取れない(※)
  • 保険会社所定の利率で積み立て、年金開始日に年金額の増額に充てられる

途中で保険料の支払いが厳しくなり、払済保険に変更したい場合でも、加入して10年以内はできません
(個人年金保険料控除は10年間保険料を払い込むことが条件のため)

契約の途中で契約内容等を変更したいときでも、可能な範囲が限られてしまうので、場合によっては難点になりえます。
たとえば、2つ目の個人年金保険に加入するとき、すでに加入している個人年金で個人年金保険料控除枠を使い切っている場合は、新たに税制適格特約を付加する必要はなくなります。
付加していたとしても、契約内容の変更等を行わない限り問題はありませんが、念のため加入時に必要か検討するといいでしょう。

個人年金保険料控除の申告をしよう

個人年金保険料控除の申告に必要な「生命保険料控除証明書」は、10月中旬〜下旬以降に送られてくることが多いようです(10月以降に契約した場合の初年度については、保険会社により対応が異なります)。
この証明書には、その年にすでに払い込んだ保険料(証明額)だけでなく、年末まで払い込んだ場合の保険料(申告額)も記載されています。(関連ページ:個人年金保険料の平均

では、どのように申告すればいいのでしょうか。

会社員の場合は、年末調整の手続きのときに、この「生命保険料控除証明書」を基に「給与所得者の保険料控除申告書」の個人年金保険料控除部分に記入し、控除証明書とともに会社に提出することで、完結します。

個人年金保険料控除部分に記入すると次のようになります。

基本的には、控除証明書から必要な情報を転記します。払った保険料の金額は、「証明額」ではなく「申告額」のほうを記入するよう注意してください。
そのほかは控除証明書の指示に従い記入していきます。

  • 【今回の記入手順】
  • 新保険料の合計は120,000円なので、(D)欄に120,000円と記入します。
  • 計算式Iに当てはめて計算すると80,000円以上に該当するので、(4)欄に40,000円と記入します。
  • 旧保険料の契約がないので、(E)(5)欄の記入はしません。
  • したがって(6)欄は40,000円となり、最終的な控除額(ハ)欄は40,000円になります。

もしも年末調整のときに申告漏れなどがあった場合には、翌年の1月末日ごろまでに勤務先に申し出ることで再年末調整ができます。
その年に年末調整を忘れていた場合でも、5年以内に確定申告をすることで「還付申告」ができます。

そのほか、自営業者など確定申告が必要な人の場合は、確定申告の書類に記入し、控除証明書を添付書類として貼り付けます。

個人年金保険における税制上の注意点

このように税金の還付を受けながら老後資金準備ができる個人年金保険ですが、加入するにあたり税制上の注意点が2つあります。

1. 将来、個人年金を受け取るときに税金がかかる

税金のかかり方が契約者(保険料負担者)と年金の受取人が同じかどうかで異なります。(関連ページ:個人年金保険にかかる税金

(1)契約者=受取人の場合

毎年受け取る年金の利益部分に所得税がかかります。

(2)契約者≠受取人の場合

年金受け取りの開始時点で年金の権利評価額に贈与税がかかり、毎年受け取る年金にも所得税がかかります。

ちなみに、配偶者(たとえば妻)が契約者の場合でも、夫が実質的に保険料を支払っていれば、夫の生命保険料控除とすることができます。 ただし、その場合は上記(2)に該当することになりますので注意が必要です。

2. 配偶者控除を受けられない可能性がある

たとえば将来、配偶者控除対象の配偶者の妻が個人年金を受け取る年に、配偶者控除適用上限の年収103万円以内のパート収入がある場合です。 個人年金を受け取るときには利益部分が所得として加算されますので、夫は配偶者控除の適用を受けられない可能性があります。
ただし、その場合でも配偶者特別控除が受けられる場合があります。

まとめ
老後資金を預貯金で積み立てても現在のような低金利下では、利息はほぼ付きません。
しかし、個人年金保険には、個人年金保険料控除が適用されますので、保険料を払い込む年の税金負担が減ります。
その減った税金相当額を利回りと考えると、老後資金を効率的に準備する手段といえるでしょう。

まだ個人年金保険に加入していない、老後の生活が不安な人や、より充実した老後にしたい人は、検討してみてはいかがでしょうか。

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