自転車事故のコワサとは?
自転車は免許もいらず、気軽な移動手段として使える便利な乗り物。しかし、普通に走っても時速20〜30kmに達する「軽車両」なのです。交通ルールを守らないと交通違反になりますし、事故を起こせば、刑事上、民事上の責任が問われます。
交通事故は減少傾向にあるものの、自転車事故は全体の2割を占め続けています。2011年10月には、警察庁から「自転車は原則として車道を走る」とする通達も出され、自転車事故のリスクに注目が集まっています。
自転車関連の相手当事者別交通事故件数の推移(各年12月末)
軽車両であるにもかかわらず、自転車には自動車のような賠償責任保険への加入義務がありません。そのため、事故を起こした場合、高額な賠償金を払わなければならない可能性もでてきます。
| 自転車での加害事故例 | 賠償金 |
|---|---|
| 自転車通学中の高校生が誤って歩行者に衝突し、脊髄損傷の重傷を負わせた。 | 6,008万円 |
| 女子高生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、看護師の女性と衝突。 女性には重大な損害が残った。 |
5,000万円 |
| 街灯のない線路際の道で、自転車で帰宅途中の高校生が電車に気を取られて歩行者に衝突。 歩行者は死亡 |
3,912万円 |
- (警視庁HP「高額な賠償金の請求事例」より)
自転車事故のリスクをカバーするのはどんな保険?
では、もし自転車に乗っていて事故を起こしてしまったら、どのような保険でカバーしたらよいでしょうか? 大手損害保険会社では現在、「自転車保険」としては取り扱っていませんが、必要な補償を組み合わせて、同等の補償を作ることができます。さまざまなケースごとに見ていきましょう。
加害者になったとき
他人をケガさせてしまったり、他人の物を壊してしまった場合は、日常賠償責任保険(個人賠償責任保険)がカバーしてくれます。ただし、この保険は単独で入ることはできないので、自動車保険や火災保険、傷害保険に「特約」として加入します。自動車保険につけると、示談交渉サービスが付いてくるのでおススメです。
ケガをしたとき
自分自身のケガは傷害保険で補償できます。傷害保険は、入通院した場合に一時金が出るタイプと、入通院日数で保険金が出るタイプがあり、年齢によって保険金の上限もあるので、ニーズに合わせて比較してみましょう。
また、傷害保険は日常のあらゆるケガを補償しますが、交通事故のみに補償を限定したり、就業中は不担保(補償しない)と制限をつけることで保険料を抑えることができます。
被害者になったとき
ケガをさせられたなど、日常生活でのもらい事故のときに使える「弁護士費用特約」のニーズが高まっています。
一方的にぶつかってきたのに治療費を払ってくれない、そもそも非を認めてくれない、などのトラブルが起きた時、弁護士に相談する費用や、賠償金の請求を依頼するなどの費用がカバーされます。
自動車保険のオプションとしてよく見かける特約ですが、最近では自動車事故以外の事故に対して補償をする保険会社が増えてきました。ただ、こちらも火災保険などに「特約」としてつけることになるので、加入している保険会社へ問い合わせてみましょう。
クレジットカードについている保険や、携帯、インターネットの会員サイトなどでも保険料の安い自転車保険が出てきました。保険料が安いものはその分、補償も小さいですが、足りない補償を追加する形で利用すれば、補償のダブりも減らせますし、保険料も節約できてお得です。
まずは自分が入っている保険にどのような補償があるかを確認してみましょう。
(ファイナンシャル・プランナー 内田 まどか)



