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更新日:2022年11月14日

介護保険の特定疾病とは

40歳〜64歳の第2号被保険者は、16種類の特定疾病が原因で要介護状態にならなければ、介護保険は適用できません。
16種類の特定疾病とはどんな病気でしょうか?


16種類の特定疾病

介護保険制度において、40歳〜64歳の第2号被保険者が要介護認定を受けるためには、要介護状態になった原因が介護保険施行令(平成10年政令第412号)第2条で定める 「16 種類の特定疾病(特定の病気のこと)」によることが条件となっています。この特定疾病に該当するかどうかは、主治医意見書の記載内容に基づき、市区町村の介護認定審査会が最終判断をすることになります。

特定疾病の診断基準

16種の特定疾病に該当するかどうかは、主治医意見書の記載内容に基づき、市区町村の介護認定審査会が最終判断をすることになります。(表1-1)に主治医意見書の手引きとされている内容をめやすとして記載します。

(表1-1)介護保険における16種類の特定疾病

疾病名/症候・所見
1. がん(がん末期)

以下のいずれかの方法により悪性新生物であると診断され、かつ、治癒を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治癒困難な状態(注)にあるもの。

①組織診断又は細胞診により悪性新生物であることが証明されているもの
②組織診断又は細胞診により悪性新生物であることが証明されていない場合は、臨床的に腫瘍性病変があり、かつ、一定の時間的間隔を置いた同一の検査(画像診査など)等で進行性の性質を示すもの。

注)ここでいう治癒困難な状態とは、概ね6月間程度で死が訪れると判断される場合を指す。なお、現に抗がん剤等による治療が行われている場合であっても、症状緩和等、直接治癒を目的としていない治療の場合は治癒困難な状態にあるものとする

2. 関節リウマチ

自他覚症状5項目及び臨床検査2項目の7項目中、少なくとも4項目を満たすものをいう。なお、自他覚症状の項a.〜d.は少なくとも6週間以上存在しなければならない。

(1)自他覚症状

a.朝のこわばり持続時間(少なくとも1時間以上)
b.同時に3ヶ所以上の関節腫脹あるいは関節液貯留
c.手首、中手指節間関節(MCP)、近位指節間関節(PIP)のなかで少なくとも1ヶ所以上の関節腫脹
d.同時に両側の同一部位での関節炎
e.リウマトイド皮下結節

(2)臨床検査

a.血清リウマトイド因子陽性
b.X線所見:手首、MCP、PIP関節に骨びらんあるいはオステオポローシス像

(3)鑑別診断

a.五十肩、腱・腱鞘炎
b.痛風、仮性痛風
c.全身性エリトマトーデス、強皮症などの膠原病
d.ベーチェット病、シェーグレン症候群、潰瘍性大腸炎、サルコイドーシス
e.変形性関節症
f.結核性関節炎

リウマチイメージ
3.筋萎縮性側索硬化症(ALS)

(1)以下の①−④のすべてを満たすものを、筋萎縮性側索硬化症と診断する

①成人発症である。
②経過は進行性である。
③神経所見・検査所見で、下記の 1か 2 のいずれかを満たす。
身体を、a.脳神経領域、b.頸部・上肢領域、c.体幹領域(胸髄領域)、d.腰部・下肢領域の 4 領域に分ける。下位運動ニューロン徴候は、(2)針筋電図所見(①又は②)でも代用できる
1. 1つ以上の領域に上位運動ニューロン徴候をみとめ、かつ 2つ以上の領域に下位運動ニューロン症候がある。
2. SOD1 遺伝子変異など既知の家族性筋萎縮性側索硬化症に関与する遺伝子異常があり、身体の 1 領域以上に上位及び下位運動ニューロン徴候がある。
④(3)鑑別診断で挙げられた疾患のいずれでもない。

(2)針筋電図所見

①進行性脱神経所見:線維性収縮電位、陽性鋭波など。
②慢性脱神経所見 :長持続時間、多相性電位、高振幅の大運動単位電位など。

(3)鑑別診断

①脳幹・脊髄疾患:腫瘍、多発性硬化症、頸椎症、後縦靭帯骨化症など。
②末梢神経疾患:多巣性運動ニューロパチー、遺伝性ニューロパチーなど。
③筋疾患:筋ジストロフィー、多発筋炎など。
④下位運動ニューロン障害のみを示す変性疾患:脊髄性進行性筋萎縮症など。
⑤上位運動ニューロン障害のみを示す変性疾患:原発性側索硬化症など。

筋萎縮性側索硬化症イメージ
4.後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこつかしょう)

(1)自覚症状ならびに身体所見

a. 四肢・躯幹のしびれ、痛み、知覚障害
b. 四肢・躯幹の運動障害
c. 膀胱直腸障害
d. 脊柱の可動域制限
e. 四肢の腱反射亢進
f. 四肢の病的反射

(2)血液・生化学検査所見

一般に異常を認めない。

(3)画像所見

a. 単純X線
後縦靱帯骨化は側面像で椎体後縁に並行する骨化像として認められ、4型に分類される。黄色靱帯骨化は椎弓間に観察される。
b. CT
靭帯骨化の脊柱管内の拡がりや横断面での骨化の形態は、CTによりとらえられる。
c. MRI
靱帯骨化による脊髄の圧迫病態を見るには、MRIが有用である。

(4)診断

脊椎X線像所見に加え、1に示した自覚症状並びに身体所見が認められ、それが靱帯骨化と因果関係があるとされる場合、本症と診断する。

(5)鑑別診断

後縦靭帯骨化症に類似した症状又は徴候を呈するために鑑別診断上注意を要する疾患として次のものがある。強直性脊椎炎、変形性脊椎症、強直性脊椎骨増殖症、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、脊柱奇形、脊椎・脊髄腫瘍、運動ニューロン疾患、痙性脊髄麻痺(家族性痙性対麻痺)、多発性神経炎、脊髄炎、末梢神経障害、筋疾患、脊髄小脳変性症、脳血管障害、その他。

後縦靱帯骨化症イメージ
5.骨折を伴う骨粗しょう症

(1)骨粗しょう症の診断

低骨量をきたす骨粗しょう症以外の疾患又は続発性骨粗しょう症を認めず、骨評価の結果が所定の条件を満たす場合、原発性骨粗しょう症と診断する。

(2)骨折の診断

症状及びX線所見による

骨折を伴う骨粗しょう症イメージ
6.初老期における認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症等)

(1)以下のa. 及びb. の両者による多彩な認知欠損の発現が認められること。

a.記憶障害(新しい情報を学習したり、以前に学習した情報を想起する能力の障害)
b.以下の認知障害の一つ(又はそれ以上)
ア.失語(言語の障害)
イ.失行(運動機能が損なわれていないにもかかわらず動作を遂行する能力の障害)
ウ.失認(感覚機能が損なわれていないにもかかわらず、対象を認識又は同定できないこと)
エ.実行機能(すなわち、計画を立てる、組織化する、順序立てる、抽象化する)の障害

(2)(1)のa. 及びb. の認知欠損は、その各々が、社会的又は職業的機能の著しい障害を引き起こし、病前の機能水準からの著しい低下を示すこと。

(3)その欠損はせん妄の経過中にのみ現れるものではないこと

初老期における認知症イメージ
7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病

1.進行性核上性麻痺

(1)40歳以降で発症することが多く、また、緩徐進行性である。

(2)主要症候

①垂直性核上性眼球運動障害(初期には垂直性眼球運動の緩徐化であるが、進行するにつれ上下方向への注視麻痺が顕著になってくる)
②発症早期(概ね1−2 年以内)から姿勢の不安定さや易転倒性(すくみ足、立直り反射障害、突進現象)が目立つ。
③ほぼ対称性の無動あるいは筋強剛があり、四肢末梢よりも体幹部や頸部に目立つ。

(3)その他の症候

①進行性の構音障害や嚥下障害
②前頭葉性の特徴を有する進行性認知障害(思考の緩慢化、想起障害、意欲低下などを特徴とする)

(4)画像所見(CTあるいはMRI)

進行例では、中脳被蓋部の萎縮、脳幹部の萎縮、第三脳室の拡大を認めることが多い。

(5)除外項目

①L-DOPAが著効(パーキンソン病の除外)
②初期から高度の自律神経障害の存在(多系統萎縮症の除外)
③顕著な多発ニューロパチー(末梢神経障害による運動障害や眼球運動障害の除外)
④肢節運動失行、皮質性感覚障害、他人の手徴候、神経症状の著しい左右差の存在(大脳皮質基底核変性症の除外)
⑤脳血管障害、脳炎、外傷など明らかな原因による疾患

(6)判定

次の3条件を満たすものを進行性核上性麻痺と診断する。
①(1)を満たす。
②(2)の2項目以上がある、あるいは(2)の1項目及び(3)の1項目以上がある。
③他の疾患を除外できる

2.大脳皮質基底核変性症

(1)中年期以降に発症し緩徐に進行する。

(2)失行あるいはその他の大脳皮質徴候

①肢節運動失行があり、左右差が目立つ。
②肢節運動失行が明瞭でなくても、皮質性感覚障害、把握反応、「他人の手」徴候、反射性ミオクローヌスのいずれがあり、左右差が目立つ。
③観念運動失行が肢節運動失行よりも顕著な場合は、左右差は目立たないことが多い。
④その他の認知機能障害として、稀に、認知症、異常行動、注意障害、失語などが早期から目立つ例がある

(3)錐体外路徴候

①パーキンソニズム(無動、筋強剛、振戦):障害は下肢よりも上肢に目立つことが多い。
②ジストニー

(4)その他の神経症状

①偽性球麻痺(構音障害、嚥下障害)
②尿失禁

(5)画像所見

CT、MRI、SPECTで、一側優位性の障害(大脳半球の萎縮又は血流低下)は診断において、重要な支持的所見である。しかし、両側性あるいはび漫性に異常所見が出現する例もあるので、診断上必須所見とはしない。

(6)除外すべき疾患

①パーキンソン病
②進行性核上性麻痺
③多系統萎縮症(特に線条体黒質変性症)
④薬剤、脳炎、脳血管障害、外傷など
⑤類似症状を呈するその他の疾患

(7)判定

次の3条件を満たすものを皮質基底核変性症と診断する。

①(1)を満たす。
②(2)の1項目以上、及び(3)の1項目以上がある。
③他の疾患を除外できる。

注:なお、必須ではないが、画像所見によって他の疾患を除外し、一側性優位性の障害を確認する事が望ましい。

3.パーキンソン病

以下の4項目のすべてを満たした場合、パーキンソン病と診断する。ただし、Yahr の分類の Stage は問わない。1、2、3 は満たすが、薬物反応を未検討の症例は、パーキンソン病疑い症例とする。
(1)パーキンソニズムがある。※1
(2)脳CT又はMRIに特異的異常がない。※2
(3)パーキンソニズムを起こす薬物・毒物への曝露がない。※3
(4)抗パーキンソン病薬にてパーキンソニズムに改善がみられる。

  • 1 パーキンソニズムの定義は、次のいずれかに該当する場合とする。
    (1)典型的な左右差のある安静時振戦(4〜6 Hz)がある。
    (2)歯車様筋強直、動作緩慢、姿勢歩行障害のうち2つ以上が存在する。
  • 2 脳CT又はMRIにおける特異的異常とは、多発脳梗塞、被殻萎縮、脳幹萎縮、著明な脳室拡大、著明な大脳萎縮など他の原因によるパーキンソニズムであることを示す明らかな所見の存在をいう。
  • 3 薬物に対する反応はできるだけドパミン受容体刺激薬又はL-DOPA製剤により判定することが望ましい。

パーキンソン病の主な4つの特長

振戦
(しんせん)
ふるえが起こります。
筋強剛
(きんきょうごう)
筋肉がこわばります。
運動緩慢
(うんどうかんまん)
動作が遅くなります。
姿勢保持障害
(しせいほじしょうがい)
姿勢を保てなくなります。
振戦
(しんせん)
ふるえが起こります。
筋強剛
(きんきょうごう)
筋肉がこわばります。
運動緩慢
(うんどうかんまん)
動作が遅くなります。
姿勢保持障害
(しせいほじしょうがい)
姿勢を保てなくなります。
8.脊髄小脳変性症(せきずいしょうのうへんせいしょう)

脊髄小脳変性症は、運動失調を主要症候とする原因不明の神経変性疾患の総称であり、臨床、病理あるいは遺伝子的に異なるいくつかの病型が含まれる。臨床的には以下の特徴を有する。

(1)小脳性ないしは後索性の運動失調を主要症候とする。
(2)徐々に発病し、経過は緩徐進行性である。
(3)病型によっては遺伝性を示す。その場合、常染色体優性遺伝性であることが多いが、常染色体劣性遺伝性の場合もある。
(4)その他の症候として、錐体路徴候、錐体外路徴候、自律神経症状、末梢神経症状、高次脳機能障害などを示すものがある。
(5)頭部のMRIやX線CTにて、小脳や脳幹の萎縮を認めることが多く、大脳基底核病変を認めることもある。
(6)脳血管障害、炎症、腫瘍、多発性硬化症、薬物中毒、甲状腺機能低下症など二次性の運動失調症を否定できる。

なお、オリーブ橋小脳萎縮症については、従前の診断基準では脊髄小脳変性症の一病型として取扱うこととしていたが、特定疾患治療研究事業における傷病区分の変更等を踏まえ、多系統萎縮症の一病型として取扱うこととしたため、注意を要する。(「11.多系統萎縮症」の診断基準を参照)

脊髄小脳変性症イメージ
9.脊柱管狭窄症(せきちゅうかん きょうさくしょう)

下記の症状(神経根、脊髄及び馬尾症状)と画像所見による脊柱管狭小化を総合的に診断されたものをいう。ただし、以下の各項に該当するものに限る。

a.頸椎部、胸椎部又は腰椎部のうち、いずれか1以上の部において脊柱管狭小化を認めるもの。
b.脊柱管狭小化の程度は画像上(単純X線写真、断層写真、CT、MRI、ミエログラフィーなど)脊柱管狭小化を認め、脊髄、馬尾神経又は神経根を明らかに圧迫する所見のあるものとする。
c.画像上の脊柱管狭小化と症状の間に因果関係の認められるもの。

症状主として四肢・躯幹の痛み、しびれ、筋力低下、運動障害、脊椎性間欠跛行を呈する。排尿・排便障害を伴うことがある。これらの症状は増悪、軽快を繰り返し、次第に悪化して歩行が困難となる。転倒などの軽微な外傷機転によって症状が急激に悪化し、重篤な脊髄麻痺をきたすことがある。

脊柱管狭窄症イメージ
10.早老症

実際の年齢よりも老化が早く、ウェルナー症候群、プロジェリア症候群、コケイン症候群に該当するものをいう。ウェルナー症候群に関しては、以下の確実例及び疑い例に該当するものをいう。
確実例:(1)のすべてと(2)の2つ以上、もしくは(1)の2つと(3)
疑い例:(1)の2つと(2)の2つ以上

(1)主徴候:

a.早老性外貌(白髪、禿頭など)
b.白内障
c.皮膚の萎縮、硬化又は潰瘍形成

(2)その他の徴候と所見

a.原発性性腺機能低下
b.低身長及び低体重
c.音声の異常
d.骨の変形などの異常
e.糖同化障害
f.早期に現れる動脈硬化
g.尿中ヒアルロン酸増加
h.血族結婚

(3)皮膚線維芽細胞の分裂能の低下

11.多系統萎縮症

(1)オリーブ橋小脳萎縮症

中年以降に発症し、初発・早期症状として小脳性運動失調が前景に現れる。経過とともにパーキンソニズム、自律神経症状(排尿障害や起立性低血圧など)を呈することが多い。頭部のMRIで、小脳、橋(特に底部)の萎縮を比較的早期から認める。この変化をとらえるにはT1WI矢状断が有用である。また、T2WI 水平断にて、比較的早期から橋中部に十字サインが認められる。この所見では診断的意義が高い。

(2)線条体黒質変性症

中年以降に発症し、パーキンソン病様の症状で発症し、振戦よりは筋固縮、無動が目立つ。抗パーキンソン病薬に対する反応は不良であるが、数年間にわたって有効な例もある。経過と共に、自律神経症候や運動失調が加わってくる。MRIにて、橋底部、小脳の萎縮、線条体の萎縮、被殻外側のスリット状のT2高信号域などが診断の補助となる。特に被殻外側のT2高信号像の診断的意義は高い。パーキンソン病やびまん性レビー小病体との鑑別には123I-MIBG心筋シンチグラフィーが有用である。パーキンソン病やレビー小病体では、心筋への集積低下が認められるのに対して、多系統萎縮症では集積低下は認めない。

(3)シャイ・ドレーガー症候群

中年以降に発症し、起立性低血圧(収縮期でも20mmHgもしくは拡張期で10mmHg以上)、排尿障害(100ml以上の残尿・尿失禁)、男性での陰萎を中心とした自律神経症状が前景となる。発症後1年間にわたり上記の自律神経症状が前景であった場合に、シャイ・ドレーガー症候群ととらえる。発症後5年以上経過しても自律神経症状のみである場合は、他疾患(純粋自律神経失調症 pure autonomic failure ; PAF)や他の自律神経ニューロパチー(アミロイド・ポリニューロパチーや糖尿病性ニューロパチー)との鑑別が必要である。

多系統萎縮症イメージ
12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症

(1)を満たした上で、(2)〜(4)の各疾病に関する状態に該当するものをいう。

(1)糖尿病の診断

a.空腹時血糖値≧126mg/dl、75gOGTT 2時間値≧200mg/dl、随時血糖値≧200mg/dl、のいずれか(静脈血漿値)が、別の日に行った検査で2回以上確認できること。
(注1)これらの基準値を超えても、1回の検査だけの場合には糖尿病型と呼ぶ。
(注2)ストレスのない状態での高血糖の確認が必要である。1回目と2回目の検査法は同じである必要はない。1回目の判定が随時血糖値≧200mg/dl で行われた場合は、2回目は他の方法によることが望ましい。1回目の検査で空腹時血糖値が126-139mg/dl の場合には、2回目にはOGTTを行うことを推奨する。

b.1回だけの検査が糖尿病型を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされること。
ア.糖尿病の典型的症状(口渇、多欲、多尿、体重減少)の存在
イ.HbA1c≧6.5%(日本糖尿病学会グリコヘモグロビン標準化委員会の標準検体による補正値)
ウ.確実な糖尿病網膜症の存在

c.過去において上記のa.ないしb.がみたされたことがあり、それが病歴などで確認できること。
(注1)以上の条件によって、糖尿病の判定が困難な場合には、患者を追跡し、時期をおいて再検査する。
(注2)糖尿病の診断に当たっては、糖尿病の有無のみならず、分類(成因、代謝異常の程度)、合併症などについても把握するように努める。

(2)糖尿病性神経障害

重症度評価表において4点以上であること。

(3)糖尿病性腎症

糖尿病性腎症病期分類第2期(早期腎症)以上の所見が見られること。

(4)糖尿病性網膜症

軽症網膜症(無症状)のものを除く。

糖尿病性神経障害、糖尿 病性腎症及び糖尿病性網膜症イメージ
13.脳血管疾患

明らかな血管性の器質的脳病変を有するもので、以下の分類に該当するものをいう。

1.虚血群=脳梗塞症※

①アテローム血栓性脳梗塞
②ラクナ梗塞
③心原性脳塞栓症
④その他の分類不能な脳梗塞(症)

2.出血群=頭蓋内出血

①脳出血
②くも膜下出血
③その他の頭蓋内出血

  • 明確な脳血管性と思われる発作を欠き、神経症候も認められないが、偶然CT・MRIなどで見出された脳梗塞は、無症候性脳梗塞と呼び、その他の症候を有する脳梗塞は、脳梗塞症と呼んで区別することが望ましい
脳血管疾患イメージ
14.閉塞性動脈硬化症

動脈硬化症は全身性疾患であるが、それに伴って腹部大動脈末梢側、四肢の主幹動脈、下肢の中等度の動脈等に閉塞が見られる場合であって、以下の状態のうち、II度以上に該当するもの。

I度:冷感、しびれ感
II度:間歇性跛行
III度:安静時痛
IV度:潰瘍、壊死

閉塞性動脈硬化症イメージ
15.慢性閉塞性肺疾患

以下の状態に該当するものをいう。

慢性気管支炎あるいは肺気腫による気流閉塞を特徴とする疾患である。気流閉塞は通常は進行性であり、ときには、気道反応性の亢進を伴い、また部分的には可逆的な場合もあるが、特異的な原因によるものを除外する。

(1)慢性気管支炎

気管支からの過剰な粘液分泌を特徴とし、喀痰を伴う咳(Productive cough)が慢性あるいは繰り返し起こるもの。慢性とは1年に3ヶ月以上続き、それが2ヶ年(2冬連続)以上にわたる場合。但し、特異的肺疾患、新生物、心疾患などによるものは除外される

(2)肺気腫

呼吸細気管支より末梢の肺胞の異常拡張

(3)気管支喘息

種々の刺激に対して気道の反応性が亢進した状態で広範な気道の狭窄を特徴とし、この閉塞性障害が自然にあるいは治療により変化するもの。ただし、肺、心、血管系の病変に由来するものは除く。

(4)びまん性汎細気管支炎

慢性閉塞性肺疾患イメージ
16.両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

(1)両側の膝関節に著しい変形を伴う変形性関節症

両側の膝関節にX線所見上、骨棘形成、関節裂隙の狭小化、軟骨下骨の骨硬化、骨嚢胞の形成等の著しい変形を伴い、日本整形外科学会変形性膝関節症治療成績判定基準において何らかの障害が認められるもの。

(2)両側の股関節に著しい変形を伴う変形性関節症

両側の股関節にX線所見上、関節裂隙の不整狭小化、軟骨下骨梁の骨硬化、骨棘形成、骨嚢胞の形成、骨頭変形等の著しい変形を伴い、日本整形外科学会股関節機能判定基準において何らかの障害が認められるもの。

両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症イメージ
  • 出典:要介護認定における「主治医意見書記入の手引き」

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