要介護認定の基準

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要介護認定の基準

要支援認定・要介護認定は「介護の手間」を数値化した1次判定と、
医者と調査員の意見等が反映される2次判定によって、要介護状態
が決まります。それぞれ図表を用いて分かり易く解説します。

要支援・要介護認定までの流れ

介護保険を利用する場合、まず、介護が必要な状態かどうか市区町村の認定を受ける必要があります。市区町村に申請すると、原則30日以内に認定結果が通知されます。要介護度により、利用できるサービスの総額やサービスの種類が異なります。

(図1-1)介護認定の流れ

介護認定の流れ

市区町村の窓口に申請すると、調査員が自宅や病院に来て、約80項目の質問項目に従い、心身の状態を調べたり、本人・家族への聞き取りや様子の観察によって判断します。その結果をコンピュータに入力し、1次判定の「要介護認定等基準時間」を算出します。これは過去の調査データから、同じような心身の状態の人に対する介護の手間がどの程度かかるかを統計的に予測したものです。

ただし、統計データが被保険者の状態と一致するとは限らないため、調査員が家族から介護にかかる手間や時間を具体的に聞き取り、「特記事項」として記入することになっています。その内容と「主治医意見書」により、介護認定審査会にて2次判定が行われます。

1次判定の基準と流れ

コンピュータによる1次判定は、約3,500人に対し行った「1分間タイムスタディ・データ」という研究データをもとに推測します。この研究をもとに、「介護にかかる手間」を数値化したものが要介護認定等基準時間になります。

(表2-1)要介護等認定基準時間の区分と、時間の表示範囲

行為区分 概要 時間の表示範囲
直接生活介助 食事 食事摂取、嚥下(えんげ)等 1.1分〜71.4分
排泄 後始末、ズボン等の着脱等 0.2分〜28.0分
移動 日常生活における移動行為 0.4分〜21.4分
清潔保持 衣類の着脱、入浴、洗面等 1.2分〜24.3分
間接生活介助 洗濯、掃除等の家事援助等 0.4分〜11.3分
BPSD関連行為 徘徊に対する探索、不潔な行為に対する後始末等 5.8分〜21.2分
機能訓練関連行為 歩行訓練、日常生活訓練等の機能訓練 0.5分〜15.4分
医療関連行為 輸液の管理、じょくそうの処置等の診療の補助等 1.0分〜37.2分

(表2-1)のように介護認定等基準時間は、日常生活における8つの生活場面ごとの行為(「食事」、「排泄」、「移動」、「清潔保持」、「間接生活介助」、「BPSD関連行為」、「機能訓練関連行為」、「医療関連行為」)の区分ごとの時間の合計と、さらに「認知症」の時間を加算して算出します。
具体的な時間の算出方法は、区分ごとに複数の質問が用意されており、それに回答することで、(表2-1)に示す「時間の表示範囲」内のいずれかの時間が必要であると判定されます。

(表2-2)1次判定における要介護区分と要介護等認定基準時間

介護認定 要介護等認定 基準時間 身体状態のめやす
自立
(非該当)
25分未満 歩行や起き上がり等の日常生活上の基本的動作を自分で行う事が可能で、かつ、薬の内服、電話の利用などの動作を行う能力もある状態。
要支援1 25分以上
32分未満
食事や排泄などはほとんどひとりでできるが、立ち上がりなど日常生活の一部に手助けが必要で、その軽減や悪化予防のために支援を要する状態。
要支援2 32分以上
50分未満
要支援1の状態から、日常生活動作を行う能力がわずかに低下し、なんらかの支援や部分的な介護が必要となる状態
要介護1 要支援2の状態から、日常生活動作を行う能力が一部低下し、日常生活を送るには何らかの介助が必要な状態
要介護2 50分以上
70分未満
食事や排泄になんらかの介助が必要であり、立ち上がりや歩行などにも支えが必要。認知力や記憶力に衰えがみられることも。
要介護3 70分以上
90分未満
食事や排泄に一部介助が必要。立ち上がりなどが1人でできない。入浴や衣服着脱などの全面的な介助が必要。いくつかの問題行動や認知力・理解力の低下がみられることも。
要介護4 90分以上
110分未満
食事にときどき介助が必要で、排泄、入浴、衣服着脱に全面的介助が必要。介護なしで日常生活を送ることは困難。多くの問題行動や全般的な理解力の低下がみられることも。
要介護5 110分以上 食事や排泄などが1人でできないなど、介護なしで日常生活を送ることがほぼ不可能な状態。多くの問題行動や理解力の低下がみられることも。

総量の時間として、要介護認定等基準時間が算出されたら、(表2-2)の基準と照らし合わせて1次判定結果を出します。

32分以上50分未満の場合の1次判定

(表2-2)において、要支援2と要介護1との境界が分かりにくいと思います。基準時間は同じですが、主治医の意見書を参考に、介護予防の効果がありそうかを加味して判別されます。具体的には、下記の2つの要件のいずれかに該当する場合は要介護1となります。

  • 1. 認知機能や思考・感情等の障害により、十分な説明を行ってもなお、予防給付の利用に係る適切な理解が困難である状態
  • 2. 疾病や外傷等により、心身の状態が安定せず、短期間で要介護状態等の再評価が必要な状態

2次判定の基準と流れ

市区町村の付属機関である介護認定審査会での2次判定は、1次判定の結果に「主治医の意見書」と「認定調査の特記事項」を加味して行われます。

(図3-1)2次判定の手順

2次判定の手順の図

手順1 - 特定疾病の確認

65歳未満の第2号被保険者が要介護認定を受けるには、16種類の特定疾病(とくていしっぺい)が原因で日常生活の自立が困難になっており、要介護・要支援状態が6ヶ月以上にわたって続くことが予想される場合とされています。

手順2 - 1次判定結果の修正・確定

「主治医の意見書の内容」や「認定調査票の特記事項」から基本調査項目の選択が適切におこなわれているかという、1次判定の確認作業を行い、結果を確定させます。

手順3 - 介護の手間にかかる判定

介護の手間の多少について議論し、「主治医の意見書」と「認定調査の特記事項」から介護の手間が特別に必要とされる場合にのみ1次判定を変更します。

手順4 - 介護認定審査会として付する意見の検討

介護認定の有効期間の設定を行います。このとき、「要介護状態の軽減または悪化の防止のために必要な療養についての意見」が付け加える場合があります。

要介護認定の結果通知

市区町村は、申請日から原則30日以内に介護認定結果通知書を送付することになっています。認定には有効期限が設定されており、有効開始は申請日にさかのぼって設定されます。つまり申請後に利用した介護サービスも保険給付の対象になります。

認定結果に不服がある場合

要介護認定結果の内容に不服がある場合は、都道府県に設置されている「介護保険審査会」に審査請求を行うことができます。ただし、通知を受け取った翌日から起算して60日以内に請求を行う必要があります。

要介護認定の有効期限

介護認定の結果には有効期限があり、期限が切れると介護保険が利用できなくなります。有効期限が終了する60日前から、更新の申請が可能となりますが、前述したように申請から結果通知まで最大30日かかることを踏まえると、有効期限の30日前までには更新の申請を行っておくのが良いでしょう。
なお、更新時の申請方法も、新規の申請と全く同様の手続きが必要となります。

2015年の介護保険法の改正により、予防給付の一部が「新しい総合事業(※)」へ移行されました。ただし、移行時期は、各自治体ごとに異なるため、有効期限は(表5-1)に示す通りとなります。

(表5-1)介護認定の有効期限

申請区分 新しい総合事業を
実施していない市区町村
新しい総合事業を
実施している市区町村
原則の
有効期限
設定可能な
有効期限
原則の
有効期限
設定可能な
有効期限
新規申請) 6カ月 3〜12カ月 6カ月 3〜12カ月
区分変更申請 6カ月 3〜12カ月 6カ月 3〜12カ月
更新申請 「要支援 → 要支援」の更新 12カ月 3〜12カ月 12カ月 3〜24カ月
「要支援 → 要介護」の更新 6カ月 3〜12カ月 12カ月 3〜24カ月
「要介護 → 要支援」の更新 6カ月 3〜12カ月 12カ月 3〜24カ月
「要介護 → 要介護」の更新 12カ月 3〜24カ月 12カ月 3〜24カ月
  • ※新しい総合事業とは、要支援者に対する予防給付の一部(訪問介護・通所介護)は保険給付から切り離され、地域支援事業に新設される「介護予防・日常生活支援総合事業」に移し、市区町村ごとの独自サービスとすることです。

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