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ファミリーバイク特約とは?
更新日:2022年5月20日
ファミリーバイク特約とは、自動車保険に付帯できる特約です。125cc以下のミニバイクに対し、補償を受けることができます。
例えば、運転中に事故を起こし、他人を死傷させ、損害賠償責任を負った場合や、他人の所有物を破損させた場合に保険金が支払われます。
また、任意のバイク保険と比較して、ファミリーバイク特約は保険料が安く収まる傾向にあります。
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ファミリーバイク特約とは、任意の自動車保険に加入している人が付帯できる特約です。
自動車保険の記名被保険者、またはその家族が125cc以下のミニバイクに乗る際、本契約である自動車保険から対人、対物賠償事故の補償に加え、人身タイプは人身傷害事故が補償され、自損タイプは自損事故が補償されます。
ファミリーバイク特約の対象となるバイクは以下の通りです。
補償の対象となるバイク
ファミリーバイク特約を自動車保険に付帯しておけば、一つの特約で複数のバイク、他人から借りたバイクまで補償されます(上記条件に合致する場合)。
なお記名被保険者とその家族とは、以下を言います。
「一人暮らしの大学生の息子が、実家から離れて生活し、ミニバイクを使っている。実家でも母親がミニバイクを使っている」という場合、ひとつのファミリーバイク特約だけで、2台とも補償されることになります。
ファミリーバイク特約の補償の中身は以下のようになります。
対人賠償 | 他人のケガを補償 |
対物賠償 | 他人の財産を補償 |
自損事故 | 自分のケガについて、単独事故のみ補償 |
相手のある事故 | 自分のケガについて、特約では補償されない |
対人賠償 | 他人のケガを補償 |
対物賠償 | 他人の財産を補償 |
自損事故 | 自分のケガについて、人身傷害保険から支払い |
相手のある事故 | 自分のケガについて、人身傷害保険から支払い |
「人身傷害タイプ」のほうが特約保険料はアップしますが、補償は厚くなります。
相手のある事故で「自損事故タイプ」の場合、ファミリーバイク特約から自分のケガの補償は受けられません。
「人身傷害タイプ」は、保険料こそアップしますが、自分のケガの補償は相手の有無を問わず、受けることができます。
「125cc以下のバイクなら、自賠責保険で充分」と考える人もいるでしょう。
しかし、自賠責保険の補償範囲はあくまで限られています。
自賠責保険(バイク)の補償範囲
補償内容 | 保険金額 |
---|---|
傷害(相手のケガ) | 最高120万円まで |
後遺障害(相手の後遺障害) | 第14級75万円まで〜第1級3000万円まで (常時介護時は4000万円まで) |
死亡(相手) | 最高3000万円まで |
昨今の事故では自転車の事故でも賠償額が1億円近くになるケースもあります。
さらに相手の財産(対物賠償)や自分のケガについては、自賠責保険で補償されません。
自賠責保険を超える部分については、保険での備えが必要です。
バイクには任意保険もあります。ファミリーバイク特約と補償の中身を比較してみましょう。
項目 | バイク保険(任意保険) 125cc以下 |
ファミリーバイク特約 |
---|---|---|
対人賠償 | 無制限 | 無制限 |
対物賠償 | 2000万円(※任意設定) | 2000万円(※任意設定) |
自損事故 | 1500万円 | 1500万円 |
無保険車傷害 | 1500万円 | 1500万円 |
搭乗者傷害 | 200万円〜500万円 | 補償なし |
人身傷害 | 1000万円(※任意設定) | 1000万円(※任意設定) |
車両保険 | 車両価格による(※任意設定) | 付帯できない |
保険料 | 年間8000円〜3万円 | 年間8000円(自損事故タイプ) 〜2万円(人身傷害タイプ) |
一般的なバイク保険と、ファミリーバイク特約の大きな違いは「搭乗者傷害」の有無があります。「搭乗者傷害」はバイクに搭乗中のケガについて部位・症状別に定額で保険金を受け取ることができます。
また、両者の大きな違いはロードサービスの有無もあります。
一般的なバイク保険はロードサービスが使えますが、ファミリーバイク特約はロードサービスが使えない、というのが基本です。
通勤や通学、日常的な買物で近場での利用ならロードサービスはなくても大丈夫かもしれませんが、遠出やツーリングに出かけるなどする場合は、ロードサービスは重視されるポイントです。
ファミリーバイク特約のメリットは以下の点があります。
自動車保険が30歳未満不担保(30歳以下は補償されない契約)だったとしても、16歳の高校生が原付バイクを運転しても補償されます。
ミニバイクの利用期間が限定的という場合、トータル保険料がバイク保険を新規契約するより安くすみます。
同居親族、または別居の未婚の子どもなど、複数のミニバイクを一特約で補償することが可能です。1台ずつ加入するより保険料は安く収まります。
ファミリーバイク特約を使用して保険金を受け取っても、ノーカウント事故となり、翌年の等級に影響はありません。なお任意のバイク保険の場合、保険金の支払いを受けると翌年は等級がダウンします。
ファミリーバイク特約の契約時、注意すべきなのは以下の点です。
特約の付帯は申告制です。「人身傷害タイプ」にするか、「自損事故タイプ」にするか検討し、付帯を申し出る必要があります。
保険会社によっては、別途加入が求められる場合があります。
特約には等級制度がないので、無事故で1年間経過しても、翌年の保険料が安くなりません。長期で契約するなら、バイク保険のほうがトータル保険料は安くなる可能性があります。
以上のメリット、デメリットを踏まえた上で加入を検討しましょう。
まとめ
記事の監修者
等級は保険料の割増引率を定めるための区分です。等級はどのように決まるのか、保険料はどのように変わるのかについて詳しく解説します。
他人の車で事故を起こした際に自分の自動車保険から保険金の支払いを受けることができる他車運転特約について詳しく解説します。
自転車傷害特約の補償対象、加害者になったときの補償(自転車保険、個人賠償責任特約)などについて詳しく解説します。
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