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更新日:2024年11月20日

猫の甲状腺機能亢進症

猫の甲状腺機能亢進症こうじょうせんきのうこうしんしょうとは、どのような傷病なのでしょうか?
症状や原因、治療法について見てみましょう。


この記事の要点
  • 甲状腺ホルモンの分泌過剰で代謝が過剰になる病気で、高齢の猫に多い
  • 甲状腺の過形成かけいせい腫瘍しゅよう下垂体かすいたい腫瘍しゅよう、甲状腺ホルモンの過剰投与が原因
  • 治療法は投薬、甲状腺の切除、療法食など

この記事の監修者

三宅 亜希

獣医師

三宅 亜希

TRIPECT lab.代表、東京都獣医師会広報委員

TRIPECT lab.代表、東京都獣医師会広報委員


猫の甲状腺機能亢進症ってどんな病気?

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモン(サイロキシン(T4)、トリヨードサイロニン(T3))の分泌が過剰になることによって起きる病気です。高齢の猫でみられることが多く、日本では7歳以上の猫の10%以上は、甲状腺機能亢進症だろうといわれています。

甲状腺は喉のあたり(気管の横)にある小さな臓器ですが、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンは全身に作用します。甲状腺ホルモンの働きは、全身の代謝をよくすることです。しかし、甲状腺機能亢進症になると、甲状腺ホルモンが異常に多く分泌されてしまうため、体のさまざまな臓器に負担をかけることになります。

※甲状腺機能低下症
甲状腺機能亢進症とは逆に、甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの分泌が減少することによって起きる病気です。犬でよくみられますが、猫ではあまりみられません。細胞の代謝活性全般が低下して、太りやすくなったり、元気がなくなったり、体温が下がったり、脈が遅くなったりします。

猫の甲状腺機能亢進症

どんな症状なの?

  • 体重減少
  • 食欲が通常より増す
  • 多量に水を飲み尿量も増える
  • 嘔吐おうとや下痢
  • 攻撃性が増す
  • 落ち着きがなくなる
  • 目がぎらつく
  • 毛づやが悪くなる など

甲状腺機能亢進症になると、細胞の代謝活性全般が活発になりすぎることで、「高齢の割に食欲もあり元気」という印象を持ってしまうこともあります。しかし、落ち着きがなくなったり、攻撃的になったり、高血圧になったり、脈が乱れたり、食欲が増すのに体重が増えない(もしくは減る)などの症状がみられるようになります。症状が進行すると、最終的には食べる元気もなくなり、食欲も低下します。また、心肥大や呼吸困難がみられることもあります。

原因はなに?

甲状腺ホルモンが過剰になる原因として、甲状腺の過形成(※)、甲状腺の腫瘍、下垂体(甲状腺に甲状腺ホルモンを分泌するように働きかける場所)の腫瘍、甲状腺ホルモンの過剰投与があります。猫では、原因の多くが甲状腺の過形成によるものです。甲状腺が過形成を起こす原因は、遺伝的な要因、地理的な要因、キャットフードの成分、建築物などの化学物質などが考えられています。

※過形成
組織の細胞が一定数以上に増殖する状態のこと。

かかりやすい猫種はいるの?

かかりやすい猫種はとくになく、すべての猫種でかかる可能性があります。
高齢の猫はかかりやすいといわれています。

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猫の甲状腺機能亢進症の治療法には、どんなものがあるの?

投薬

内科療法として、甲状腺ホルモンを過剰に作らせないための投薬を行います。
甲状腺ホルモン値を測定しながら薬の適切な量を決めます。
投薬を中止すると再び甲状腺ホルモンは増えるため、生涯にわたり内服する必要があります。

甲状腺の切除

外科療法としては、甲状腺を切除する方法があります。
しかし、甲状腺を切除することで甲状腺ホルモンが足りなくなるため、甲状腺ホルモンの内服が必要になることがあります。

療法食

甲状腺機能亢進症の猫のための療法食もあり、反応がよければ内服薬が必要なくなることもあります。
しかし、この食事以外の食べ物は一切口にできなくなります。

慢性腎臓病を併発している場合の治療

甲状腺機能亢進症では、慢性腎臓病を併発していることが少なくありません。
しかし、甲状腺機能亢進症により、血圧が上がって腎臓への血流量が増えることで、腎臓病の症状があらわれない場合があります。
正常な血流量であれば、腎臓が機能障害を起こして症状があらわれますが、病的な血流量により腎臓の機能が維持されるという現象が起こります。

このような場合、甲状腺機能亢進症の治療をすることで、血圧は正常に戻るため、腎臓への血流量も正常になります。しかし、血流量が正常になることで、腎臓病の症状があらわれ始めるおそれがあります。甲状腺機能亢進症をどのように治療していくのが一番いいのか、かかりつけの獣医師と相談して決めることになります。

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猫の甲状腺機能亢進症の治療費例

甲状腺機能亢進症にかかってしまった場合、どのくらいの治療費がかかるのでしょうか?保険会社の保険金請求データをもとにした治療費の例を見てみましょう。

猫種:ペルシャ(7歳)
内容:通院1日

診療明細例
診療項目(内容) 金額(円)
診察 700円
血液検査 7,000円
内服薬 1,400円
合計 9,100円
  • 2015年〜2018年に診療を開始し、アニコム損害保険株式会社へ請求があったものから算出
  • 金額はあくまで一例であり、平均・水準を示すものではありません
  • 各診療項目の金額は動物病院によって異なりますのでご了承ください

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甲状腺機能亢進症にならないための予防法はあるの?

残念ながら予防法は知られていません。
定期的に健康診断を受けて早期発見を心掛けましょう。

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甲状腺機能亢進症はどのように診断するの?

猫の甲状腺機能亢進症では、症状の欄で説明したような「高齢の割に食欲もあり元気」という印象を与える臨床症状が多いです。

一方で、食欲が低下することもあるなど、症状はさまざまです。そのため、気になる症状が始まった時期などを確認します。

そのほか、全身の状態を確認するために血液検査を行い、甲状腺機能亢進症が疑われる場合は、血中サイロキシン(T4)の量を測定します。

血中サイロキシン(T4)とは、甲状腺で作られるホルモンの一つで、測定値が基準値よりも多い場合、甲状腺機能亢進症と診断します。一度の検査で確認できないこともあり、その場合は再測定が必要です。



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