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犬の目の病気
犬の白内障とは、どのような傷病なのでしょうか?
症状や原因、治療法について見てみましょう。
白内障とは、目の中の水晶体の一部や全体が白く濁った状態をいいます。犬の白内障は遺伝によるものが多く、実際にどのようにして水晶体のタンパク質が変性して濁るのか、詳細はわかっていません。遺伝以外の場合は、目の病気(ぶどう膜炎など)から続発する、特定のアミノ酸の欠乏により発症する、糖尿病などのほかの病気によって両側性に発症する、目の重度の外傷によって発症するなどのケースがあります。
※白内障とよく似ている核硬化症
白内障と同じように、水晶体が白く見える症状に核硬化症というものがあります。
水晶体の中心部(核)が老化とともに白く見えるようになってくるもので、これ自体で視力を失うことはないので、通常は治療の必要はありません。
・目が白く見える
・瞳孔(どうこう)が常に開いている
・物にぶつかる
・つまずく
・壁伝いに歩く など
初期では、夜暗いときにだけ視覚障害があわられます。しかし、住み慣れた家の中では物の配置を覚えているため、ぶつかったり、つまずいたりしないことも多く、目が見えていないことに気がつかないこともあります。
また、目が見えない不安から攻撃的になったり、夜鳴きをするようなこともあります。白内障から緑内障が続発することもあります。
遺伝、糖尿病、ほかの眼の病気などが原因となります。
糖尿病で白内障になるのは、水晶体での糖代謝の関与がわかっています。糖尿病で血液中の糖分が高いとき、眼球内の液体(眼房水)の糖分も高くなります。
すると、水晶体が糖を代謝するための酵素を使いきってしまいます。その場合、代わりの酵素が糖を代謝してくれますが、糖を代謝する際に別の物質が生じます。その物質は水晶体内に残るため、浸透圧が働き、周囲から水晶体の中へ水分が入ってきてしまいます。それにより、水晶体が破壊されタンパク質の変性が起こります。
遺伝性の白内障は多くの犬で認められていて、オーストラリアン・シェパート、シベリアン・ハスキー、ミニチュア・シュナウザー、コッカー・スパニエル、プードル、ビーグル、ゴールデン・レトリバー、ボストン・テリアなどがあげられます。
かかりやすい病気・ケガガイド:ミニチュア・シュナウザー / トイ・プードル / ビーグル / ゴールデン・レトリバー
治療は、大きく分けて内科治療と外科治療の2つがあります。
内科治療
点眼や内服薬などの内科治療は、主に白内障の進行を遅らせることを目的に行います。
しかし、一度失われた視力を取り戻すことはできません。
外科治療
外科治療は眼科の専門医で行われ、眼底などの機能が正常である場合に可能です。
水晶体を取りのぞき、人工の眼内レンズを目に入れることで再び目が見えるようになります。
白内障にかかってしまった場合、どのくらいの治療費がかかるのでしょうか?
保険会社の保険金請求データをもとにした治療費の例を見てみましょう。
診療明細例 | |
---|---|
診療項目(内容) | 金額 |
診察 | 500 |
入院(5日) | 15,800 |
検査 | 20,200 |
全身麻酔 | 10,000 |
手術 | 260,000 |
処置 | 5,800 |
注射 | 3,500 |
処方 | 2,500 |
合計 | 318,300円 |
予防するのは難しいです。白内障が発症してからかなり経過していると、眼底に問題が生じ、手術をしても視力が戻らないため手術適応とはなりません。
早期に発見できるように、ご家庭で目を観察し、年に1回は健康診断で目の検査も行うと安心です。