更新日:2024年1月31日
犬の鼻血の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
また、鼻血の原因として考えられる病気や対処法について見てみましょう。
この記事の監修者
獣医師
三宅 亜希
TRIPECT lab.代表、東京都獣医師会広報委員
TRIPECT lab.代表、東京都獣医師会広報委員
人では、鼻血(鼻出血)はしばしばみられますが、犬では病気以外の原因で鼻血がみられることはあまりありません。
鼻血が出ている場合は、なんらかの病気の可能性があります。犬が嫌がらないようであれば、鼻の穴をガーゼなどで軽く押さえて、すぐに病院にいくようにしましょう。
通常、病気以外の原因で鼻血がみられることはありません。
以下の病気などにより、鼻血がでることがあります。
血液の凝固異常
血小板減少を引き起こす病気(骨髄疾患、感染症、免疫疾患、藩種性血管内凝固)などで、鼻血がでることがあります。
また、血小板の機能障害を引き起こす、フォンヴィレブランド病(遺伝性疾患)、血友病(先天性疾患)、殺鼠剤中毒(ワルファリンなどの殺鼠剤誤飲事故)などが原因の場合もあります。
外傷
交通事故やかまれて傷を負うことなどにより、鼻腔に損傷が起こり鼻血がでることがあります。
鼻腔内腫瘍
鼻の中に腫瘍ができることは、それほど多くありません。
しかし、腫瘍ができると鼻血がでたり、顔が腫れたりすることがあります。
鼻炎
鼻の粘膜が炎症を起こしている状態のことです。
鼻の粘膜が刺激を受けることにより、くしゃみ、鼻水などの症状が出ます。
鼻水は、最初はサラサラとした形状ですが、ネバネバとした鼻水になったり、膿が混じったり、鼻の粘膜から出血が起こることで血液が混じったりすることもあります。口の中の病気が原因で鼻炎が生じることもあります。
鼻血がでた場合は、様子をみずに受診するようにしてください。
一般的に、血液の凝固異常では両方の鼻の穴から出血が見られ、鼻腔内腫瘍では片方の鼻の穴(=腫瘍がある鼻腔側)から出血がみられます。