更新日:2024年8月21日
犬の皮膚病とは、どのような傷病なのでしょうか?
症状や原因、治療法について見てみましょう。
この記事の監修者
獣医師
三宅 亜希
TRIPECT lab.代表、東京都獣医師会広報委員
TRIPECT lab.代表、東京都獣医師会広報委員
皮膚になんらかの病変が起こる状態が皮膚病です。
犬の皮膚病には、さまざまな原因があり、その種類も多く、犬の病気の中でもポピュラーなものです。
皮膚に限定して症状が起こっているものもあれば、内分泌疾患がありその影響で皮膚に症状が起こることもあり、症状も軽度のものから重度のものまであります。
治療に関しても、すぐに反応し良くなる皮膚病もあれば、治療に時間がかかるものもあります。
また、アトピー性皮膚炎など、生涯を通してうまく付き合っていくことが必要となるような皮膚病も存在します。皮膚に起こる症状は目に見えるものなので、すぐに気付くことが多いですが、密集した皮毛に覆われている場合など、皮膚に湿疹や赤みなどの異常がでていても気付くのが遅くなることもあります。
皮膚病の症状はその原因によりさまざまです。
皮膚の乾燥やフケ、軽度の赤みなどで、犬自身もあまり気にするそぶりがないものから、激しいかゆみで、血が出るまでかいたり、睡眠不足になったりすることもあります。ひどい痛みが起きたりすることもあります。
細菌、真菌(カビ)、寄生虫などの感染、常在菌の異常増殖、アレルギー、アトピー、内分泌疾患、自己免疫疾患、遺伝的な問題、慢性的な皮膚への刺激など、さまざまな原因があります。スキンケアの方法や、温度や湿度などの環境が要因の1つになることもあります。
原因によりかかりやすい犬種も異なります。たとえば、アトピー性皮膚炎は柴犬で多くみられ、真菌による感染はヨークシャー・テリアなど長毛種で多くみられます。また、原因不明で突然、毛周期(毛が生え、育ち、抜けるまでのサイクル)がストップして起こる脱毛症はポメラニアンで多く見られます。
もちろん、犬種によるかかりやすさに大きな差のない皮膚病もあります。さらに、あやまったスキンケア(主にシャンプー剤による洗いすぎ)をされている犬では、皮膚のバリアー機能が弱まり、皮膚病を起こしやすくなることがあります。
原因により治療法は異なります。
投薬
感染症には、それぞれの原因に対して有効性をしめす薬を使用します。
注射、薬用シャンプー
注射や殺菌作用、皮脂をとる、保湿、などの効果がある薬用シャンプーなどを使用する場合もあります。
皮膚病にかかってしまった場合、どのくらいの治療費がかかるのでしょうか?
保険会社の保険金請求データをもとにした治療費の例を見てみましょう。
犬種:ヨークシャー・テリア
内容:通院1日
| 診療明細例 | |
|---|---|
| 診療項目(内容) | 金額(円) |
| 診察 | 1,500円 |
| 検査 | 3,000円 |
| お薬 | 2,500円 |
| 合計 | 7,000円 |
正しいスキンケア
シャンプーやブラッシングなど、正しいスキンケアを行うことが大切です。
温度や湿度、食事の管理
細菌やカビが繁殖しやすい高温多湿の環境下では温度・湿度の管理を行う、食べ物のアレルギーがある場合はアレルギー源が入っていない食事にする、ノミやダニなどの寄生虫がつかないようにするなどで皮膚病の予防につながります。