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ALP | 血液検査
ALPの数値が基準値を超えると、どのような病気が疑われるのでしょうか?
検査値の見方や疑われる傷病、改善方法について医師が解説します。
2026年1月26日更新

胆汁の流れに支障をきたすような事態が発生していないかを判断するための指標です
ALP(アルカリホスファターゼ)とは、肝細胞の胆管に存在する酵素です。
肝細胞が産生する「脂肪分を消化する胆汁」が、まず肝臓内の毛細胆管に分泌されます。毛細胆管は合流して細胆管となり、さらに合わさって太い胆管を形成します。最終的に総胆管となり、十二指腸へ注ぎ込まれます。
この胆道系の流れが、胆石やがんなどの肝胆道系疾患によってどこかで妨げられると、胆汁のうっ滞が発生します。すると、周辺の細胞からγ-GTPやALPが血液中に逆流し、値が上昇します。γ-GTPやLAPとともに胆道系酵素と称されており、肝臓・胆道細胞のみならず骨や小腸、胎盤など生体内に広範に分布しています。したがって、ALPの上昇は、必ずしも肝・胆道系疾患でのみ起きるわけではありません。
ALPは多くの臓器に存在するため、ALPが高値を示した場合にはアイソザイム(分画)を測定し、原因を特定する必要があります。
| アイソザイム | 臓器 | 上昇する病気 |
|---|---|---|
| ALP1 | 肝臓 | 閉塞性黄疸(へいそくせいおうだん)、肝臓病変 |
| ALP2 | 肝臓 | 肝臓・胆道疾患 |
| ALP3 | 骨 | 骨生成性疾患(小児) |
| ALP4 | 胎盤 | 妊娠末期、がん |
| ALP5 | 小腸 | 血液型O型、B型、肝硬変、高脂肪食後 |
| ALP6 | 免疫 | 活動性潰瘍性大腸炎 |
数値は、採血(血液検査)で測定します。ALPはIFCC法(新法)で測定し、基準値は38〜113U/Lです。
胆汁の流れを阻害する胆道疾患で、疑われるものは以下です。
肝細胞の形態は保たれますが、細胞内で生成された胆汁の成分が外部に排出できない状態です。薬剤性肝障害でしばしば見られます。
超音波などの画像検査で、総胆管や肝内胆管に拡張がないにもかかわらず、血液検査での胆道系酵素やビリルビンが上昇しているときは、この病態を考慮します。
肝内胆管の閉塞で疑われる病気として原発性胆汁性肝硬変(PBC)、肝炎などがあります。肝内胆管の比較的上流にある細胆管の細胞が、免疫的異常によって破壊されるほか、胆管が閉塞する病態です。進行すると肝臓全体の細胆管系が破壊され、ALPの上昇を引き起こします。
結石や腫瘍による肝内胆管の閉塞は、肝内胆管のどのレベルでも発生します。ただし、胆道の上流、すなわち肝臓内胆管では病変が相当大きくならないかぎり、ALPの上昇は見られません。
疑われる病気として、肝臓がんや原発性硬化性胆管炎(PSC)などがあります。
肝臓で作られた消化液である胆汁は、総肝管、総胆管を通って、十二指腸に流れ込みます。ここで胆汁と食物と混ざり、脂肪分の消化吸収を助けます。この総肝管、総胆管に何かしらの閉塞をさせる病変が存在すると、容易に胆汁の流れに支障をきたします。
疑われる病気として、総胆管結石、胆管がん、膵頭部がん、十二指腸乳頭部腫瘍などがあります。
骨代謝が亢進(こうしん)する(過剰、活発になる)疾患でも、ALPは上昇します。腫瘍関係では、がんの骨転移や多発性骨髄腫、骨肉腫などがあります。骨代謝が亢進しない骨粗しょう症では、ALPは変化しません。
骨に影響する内分泌(ホルモン)疾患としては、副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症などがあります。
自己免疫性膵炎の活動期に出現します。
過量の飲酒による肝臓障害、脂肪肝や肝硬変などでALPは高値を示します。近年増加している要因は、薬剤だけではなく、健康食品による肝臓、胆道障害によるものがあります。
内科で原因を明らかにし、病気に応じた治療を受けましょう。
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2026年1月26日時点の情報となります。
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