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HbA1c | 血液検査
HbA1cの値が悪いとどのような病気が疑われるのでしょうか?
検査値の見方、疑われる傷病、そしてその改善方法について医師が解説します。
2023年4月12日更新
過去1〜3か月間の平均的な血糖を反映する指標です
赤血球の中には、ヘモグロビン(血色素)という酸素を運ぶための物質があります。そのヘモグロビンに血糖(ブドウ糖)が結合したものをHbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)と呼びます。
HbA1cの値が高いということは多くの血糖がヘモグロビンに結合していることを意味し、糖尿病が強く疑われます。HbA1cが1%高くなると、平均血糖値で約 30mg/dL 上昇に相当します。
糖尿病の検査には、代表的なものとして血糖検査がありますが、血糖は食事などの影響で大きく変化しやすいといった欠点があります。
HbA1cは採血時点から過去1〜3か月間の平均的な血液中の血糖を反映し、値が食事に影響されないといったメリットがあります。
ただしHbA1cの欠点として週単位の急激な変化はわからないことと、値がほかの疾患に影響されることが挙げられます。そのためHbA1c単独では糖尿病と診断することはできません。
すでに糖尿病を患っているかたの場合は治療によるコントロール状態の評価として、用いられています。糖尿病の治療においては、合併症予防のために、HbA1c を 7%未満に管理しますが、低血糖などにより治療が困難な場合などでは、HbA1cは 8%未満を目標とします。
HbA1cが6.5%以上かつ、血糖検査の値が126mg/dL以上の場合、糖尿病と診断されます。
糖尿病とは血液中を流れるブドウ糖が増えてしまう病気です。糖尿病自体はなかなか自覚症状が出ない病気なため、合併症が起こってから初めて糖尿病の怖さに気付く場合が多いようです。
特にHbA1cが7.0%以上の状態が長く続くと糖尿病特有の三大合併症が生じやすくなってきます。
網膜の毛細血管に障害が起こり、細動脈瘤(さいどうみゃくりゅう)が形成され、それが破れると眼底出血を起こします。眼底出血を繰り返すと失明します。
高血糖により、腎臓にある細い血管がむしばまれていく合併症です。病状が進行すると最後は週3回の人工透析という手段を取らざる得なくなります。
高血糖により手足の神経に異常をきたし、足先や足裏、手指に痛みやしびれなどの感覚異常があらわれる合併症です。
不愉快な感触のためで夜眠れなくなることもあります。神経障害が慢性化すると、感覚も低下します。
糖尿病の治療は生活習慣の改善と薬による治療の両輪が必要になります。
治療の目標は、年齢、罹病(りびょう)期間、臓器障害、低血糖の危険性、サポート体制などを考慮して、個別に設定されます。医師と相談し、改善を図りましょう。
また米国糖尿病学会では「糖尿病患者は(歩行やストレッチなどを行うこと)より座位時間を30分ごとに中断しなければならない」と勧告しています。座りっぱなしの生活は改めましょう。
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2023年4月12日時点の情報となります。
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