「価格.com 保険」は、株式会社 カカクコム・インシュアランスが保険契約締結の代理・媒介を行います。
LDLコレステロール | 血液検査
LDLコレステロール数値が基準値を超えるとどのような病気が疑われるのでしょうか?
検査値の見方、疑われる疾病、そしてその改善方法について医師が解説します。
2023年4月12日更新

動脈硬化のリスクを調べる指標です
血液中に存在する重要な脂肪(脂質)は、血液中を円滑に流れることができません。そこで、これらの脂質はタンパク質などの物質と結びつき、リポタンパクと呼ばれる粒子を形成します。
リポタンパクは比重の違いにより5種類存在します。その1つにLDL(低比重リポタンパク:Low Density Lipoprotein)があり、LDLによって運ばれるコレステロールがLDLコレステロールと呼ばれます。
LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれており、値が高い場合には動脈硬化を促進させ、それによって心筋梗塞や脳梗塞が発症しやすくなります。
なお、善玉と呼ばれるHDLコレステロール値が高い場合はそのリスクが低下します。
検査は採血による血液検査で測定します。
| LDLコレステロール値 | 判定 |
|---|---|
| 60-119 | 異常なし |
| 120-139 | 軽度異常 |
| 140-179 | 要再検査・生活改善 |
| 59以下、180以上 | 要精密検査・治療 |
(単位 r/dL)
LDLコレステロール値が高い状態が長期間続くと、LDLコレステロールが血管内腔に蓄積し、プラークという塊を形成していきます。血管断面の7割を占めてくると、血液循環に支障をきたすようになります。
さらに、蓄積したプラークの表面が突然破たんすると、血小板という出血をとめる物質が集合して、血栓というさらに大きな塊が生じ、一気に血管をふさいでしまいます。
冠動脈に血栓が生じた場合は心筋梗塞、脳血管に血栓が生じた場合は脳梗塞と呼ばれます。
不適切な生活習慣や遺伝によって生じる原発性高コレステロール血症、他の病気や薬が原因となって起こるタイプの二次性高コレステロール血症があります。
LDLコレステロール値が40mg/dl未満と非常に低い場合には、内科で原因を探ってもらいましょう。リスクはまれで確定的とはいえませんが、値が非常に低いと脳出血、うつ病などが生じる可能性があります。
続発性(ほかの疾患が原因で二次的にLDLコレステロールが減少する)のものとしては重症肝疾患(肝硬変、劇症肝炎)、甲状腺機能亢進症、吸収不良、栄養不良、悪性腫瘍、慢性炎症性疾患があります。
LDLコレステロール値が高い人は、飽和脂肪酸(脂身のついた肉、ひき肉、鶏肉の皮、ラード、生クリーム、洋菓子)や、工業的に作られたトランス脂肪酸の多い食品(マーガリン、洋菓子、スナック菓子、揚げ菓子)は控えます。
食物繊維の多い食品(玄米、麦飯、納豆、野菜、海藻、きのこ、こんにゃく)を増やしましょう。
LDLコレステロールと肥満とは密接な関係はありませが、コレステロールを多く含む食品を食べ過ぎると、LDLコレステロールは上昇しやすくなります。
LDLコレステロールが低い場合は、その原因が続発性すなわち、別の病気があればその治療を受けましょう。
<利用上の注意>
2023年4月12日時点の情報となります。
検査機関・検査方法によって診断結果は異なることがあります。当ホームページ上では参考値として日本人間ドック学会の数値範囲を掲載しておりますが、実際の健康診断で再検査や受診の指示があった場合には必ず従うようにしましょう。
当サイトに掲載されている内容は医師監修のもと制作していますが、健康に不安のある場合は、正確な診断・治療のために医療機関等を受診してください。
当サイトに掲載している基準範囲内であっても各保険会社の基準によっては保険契約のお引き受けができない場合がございます。