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PSA | 血液検査
PSAの数値が基準範囲を超えるとどのような病気が疑われるのでしょうか?
検査値の見方、疑われる疾病、そしてその改善方法について医師が解説します。
2023年4月12日更新

前立腺がんを発見するための指標です
PSAとはprostate specific antigenの略号で、前立腺だけで作られている糖タンパク質です。前立腺のがんの発見・診断ならびに治療による効果判定、再発の有無などに用いられます。
前立腺がん細胞の広がりにより前立腺組織が破壊されると、血中PSAが増加します。
ただし、良性の病気である前立腺肥大症でもPSAは上昇するためPSA値のみから前立腺がんの断定まではできません。
前立腺がんは尿道から離れた外側領域に発生しやすいため、自覚症状が出にくく、気づいたときには進行、他臓器に転移していることもあります。そのため、PSAという血液検査によって早期発見できることは願ってもないことです。
前立腺がんは高齢者に多いがんであり、PSA値は加齢とともに増加していきます。検診における年齢層別の基準値が設定されています。
| PSA値 | 判定 |
|---|---|
| 4.00以下 | 異常なし |
| 4.01以上 | 要再検査・生活改善 |
(単位 ng/ml)
PSA4.0ng/mL以上10ng/mL未満で約25〜30%に前立腺がんが検出されます。10ng/mL以上では約50〜80%の例で検出されます。PSAが高値の場合、リンパ節や骨への転移を有している場合もみられます。
基準範囲の4.0ng/mL未満でも約15%の前立腺がんが発見されるとされています。
PSAは前立腺がんの進行度、がん増大の経過観察をするために、最も有用な腫瘍マーカーです。また、治療効果判定にも非常に有用です。
父親が前立腺がんの場合は、罹患リスクを約2.4〜5.6倍に高めます。
出典:前立腺癌診療ガイドライン2016年 CQ2
前立腺がんと前立腺肥大症はともに高齢者に多くなり、症状から両者の区別は困難です。
PSAが数か月単位で上昇していく場合は前立腺がんを考慮して、生検すなわち組織検査を行い、がん細胞の有無を確認することで確定診断とします。
膀胱の出口にある前立腺が肥大して、尿道を圧迫し排尿障害を起こす良性の病気です。前立腺は40歳以降から徐々に肥大していきます。
肥大化すると、尿意をもよおしても尿が出ないことや、排尿の終わりが途切れ途切れになります。
尿道から侵入した大腸菌などの細菌が尿の流れとは逆にその上流にある前立腺に感染して起こる病気です。
他の臓器からの細菌が血流にのって前立腺に感染する場合もあります。
急激に発症し、発熱、性器と肛門の間の痛み、排尿が困難などの症状、また倦怠感などの全身症状を起こします。
前立腺に炎症が生じたもので、細菌が前立腺に付いて起きる細菌性前立腺炎と細菌がない非細菌性前立腺炎があります。
非細菌性前立腺炎は長時間座って前立腺を圧迫していることで生じやすくなります。慢性的に炎症が起こっていることや症状も比較的軽いため、前立腺炎とは気付かないこともあります。
期待余命10年以上の場合には手術療法もしくは放射線療法を行います。10年未満の場合や手術困難な高齢者ではホルモン療法、場合によっては放射線療法を加えます。
症状が強い、排尿状態がよくない場合には、薬物療法や手術療法が必要になります。
尿検査から原因となる細菌の種類を調べ、その細菌に対して有効な抗菌薬を使用します。
長時間のデスクワークや車の運転の時は、1-2時間ごとに席を立つ、車から降るようにします。自転車、バイクは最もリスクが高いので長時間の運転は避けるようにします。
<利用上の注意>
2023年4月12日時点の情報となります。
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