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ビリルビン(総ビリルビン・直接ビリルビン) | 血液検査
総ビリルビンの数値が基準範囲を超えるとどのような病気が疑われるのでしょうか?
検査値の見方、疑われる疾病、そしてその改善方法について医師が解説します。
2023年4月12日更新

肝臓、胆道に異常が無いかを調べるための指標です
ビリルビンとは主に赤血球中のヘモグロビン(血色素)が体内で分解された物質です。
赤血球の寿命は120日前後で、寿命を迎えた赤血球は分解され、その一部が間接ビリルビンに変化します。その後肝臓で作られる胆汁中に排せつされる時に直接ビリルビンに変化します。
胆道系の障害により胆汁の排泄が不十分になると、血液中には直接ビリルビンが増加します。
ビリルビンは間接ビリルビン、直接ビリルビン、総ビリルビンの3つがありますが、違いは下表のとおりとなります。
| 間接ビリルビン | 赤血球が分解された後のビリルビン。直接の測定できないため間接ビリルビンと呼ばれる。 |
|---|---|
| 直接ビリルビン | 胆汁中に排せつされたあとのビリルビン。 |
| 総ビリルビン | 間接ビリルビンと直接を合わせたもの。 |
血液中のビリルビンが多くなると、皮膚の色が黄色くなる黄疸(おうだん)という症状が現れます。
検査方法は空腹時の採血による血液検査で調べます。
ビリルビンは数値による判定区分がありません。
例として、健康な人で1.5mg/dL以上と数値が高い場合、がんや呼吸器疾患にかかりにくい、動脈硬化を予防するというよい面があります。 ただし、肝臓・胆道疾患が存在する悪い面があるため、数値による判定区分がないのです。
間接ビリルビンが高値か、直接ビリルビンが高値かで疑われる疾患が変わってきます。
体内での生成の増加、肝臓での抱合異常が考えられます。体内での生成過剰の原因としては先天性のものとして、ビリルビン抱合異常(体質性黄疸)や赤血球の寿命が短い病気である溶血性貧血があります。
その他にも、絶食時間に比例して増加します。
胆汁うっ滞が発生すると、直接ビリルビンは血液中に逆流し増加します。胆汁うっ滞を引き起こす疾患群としては以下の4つが考えられます。
・肝細胞内胆汁うっ滞
肝細胞で形成された胆汁の成分が外部に排出できない状態です。薬剤性肝障害にしばしばみられます。総胆管や肝内胆管に拡張がないにもかかわらず、胆道系酵素(ALP、γGTPなど)やビリルビンが上昇しているときは、この病態を考慮します。
・肝細胞の障害
肝細胞の障害により、直接ビリルビンが上昇します。
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝臓がん、自己免疫性肝炎などがあります。
・肝内胆管の閉塞
結石や腫瘍は肝内胆管のどのレベルでも発生します。胆道の上流である肝臓内胆管では、胆管が多数あるため病変が相当大きくならないかぎり、直接ビリルビンの上昇がみられません。
・総胆管閉塞による胆汁うっ滞
総胆管とは肝臓内の左右の胆管が合流してから十二指腸に注ぐまでの部位で、一本にまとまった胆管です。ここでの何らかの閉塞をさせる病変が存在すると、容易には胆汁の流れに支障をきたすとともに、直接ビリルビンが上昇します。
胆管結石やがん、膵頭部がん、十二指腸乳頭部の腫瘍などがあります。直接ビリルビンやALPなどの胆道系酵素の上昇もきたします。
肝臓、胆道疾患が考えられる場合には、腹部超音波検査を行い、原因疾患の特定し、それぞれの病気に応じた治療を行いましょう。
<利用上の注意>
2023年4月12日時点の情報となります。
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