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%肺活量と1秒率ってなに?呼吸機能検査の基準値と疑われる病気について医師が解説

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1秒率・%肺活量 | 呼吸機能検査(肺機能検査)

1秒率・%肺活量

呼吸機能検査の結果が基準値を超えるとどのような病気が疑われるのでしょうか?

検査値の見方、疑われる疾病、そしてその改善方法について医師が解説します。

2023年4月12日更新

この記事の監修者
和田 高士(わだ たかし)
和田 高士(わだ たかし) 医師 東京慈恵会医科大学医学部客員教授 プロフィール詳細

呼吸機能検査でなにがわかるの?

空気の出し入れが円滑に行えているかを評価する指標です。

呼吸機能検査では空気をどれだけ肺がため込むことができるかの肺活量と、ためた空気を最初の1秒間の間に何%吐き出せるかを算定します。

呼吸機能検査は肺の機能を調べ、肺の病気が考えられるときにはその診断や重症度,治療効果を調べるのに役立ちます。

呼吸機能検査ではいくつかの測定項目がありますが、その中で代表的なものは以下の3つになります。

%肺活量

口から吐いたり吸ったりできる最大空気量のことです。成人の場合には、年とともに肺活量は少しずつ減少していきます。
成人の場合には、年とともに肺活量は少しずつ減少していきます。ですから肺活量のみから平均より多いのか少ないのかはわかりません。

評価するには、性別、身長と年齢別の予測肺活量を使います。この予測肺活量を100%として、測定した肺活量が何%であるかを算定しこれを%肺活量といいます。%肺活量が予測肺活量の80%以上の場合、正常とします。

検査はまず胸いっぱいに吸い込んだところから、空気をすべて吐き切る量を測定します。

1秒量

胸いっぱい吸い込んだ空気をできるだけ勢いよく吐いて、最後まで吐ききります。この努力肺活量測定において、最初の1秒間に吐くことができた空気の量を1秒量といいます。

この量が性別、年齢、身長から求めた標準値に比べて少ないときは、気管支が狭くなっている可能性があります。

気管支拡張薬を吸入した前後で測定し、前後の値を比べることもあります。

1秒率

努力肺活量に対する1秒量の割合を1秒率といいます。70%以上を正常とします。空気の通り道である気道が狭くなる病気を簡便に見つける指標です。

1秒量と1秒率の呼吸機能検査は、スパイロメータという機器を使います。鼻をクリップでつまみ鼻での空気の出し入れを防止して、マウスピースという筒をくわえて測定します。

どんな病気が疑われるの?

%肺活量が80%未満の場合

肺に空気をためられる容量が少なくなる障害です。疑われる病気としては間質性肺炎、肺線維症などにより肺が硬くなる場合や胸水貯留、脊柱後弯(こうわん)症・側弯(そくわん)症、漏斗胸などにより肺が変形する病気、神経筋疾患などで呼吸筋力が低下して肺の容積が小さくなる病気があります。

1秒率が70%未満の場合

空気の通り道が狭くなる通過障害です。慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)、気管支喘息、びまん性汎細気管支炎(DPB)などがあります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)とはタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入することで生じた肺の炎症性疾患です。これまで慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気を包括したものです。

%肺活量が80%未満かつ1秒率が70%未満の場合

上記2つの病態が併発している、あるいは慢性閉塞性肺疾患の重症状態と考えられます。

厚生労働省の統計で死因順位をみると、慢性閉塞性肺疾患の順位は男性で高く、2021年は第9位であり、無視できない病気です。

病気の改善方法は?

慢性閉塞性肺疾患

最大の原因は喫煙で、喫煙者の15〜20%が発症します。

タバコの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症がおきて、気管支が細くなることによって空気の流れに支障をきたします。この結果、呼吸機能検査で1秒率が低下します。喫煙を続けると呼吸機能の悪化が加速してしまいますので、禁煙が治療の基本となります

増悪の予防には、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が勧められます。

薬物療法の中心は気管支拡張薬の吸入薬が推奨されています。また増悪する場合などでは吸入ステロイド薬を使用します。非薬物療法では呼吸リハビリテーションが中心となります。これには、口をすぼめて呼吸する方法や腹式呼吸などの呼吸訓練、運動療法また栄養療法があります。

さらに病期が進行すると酸素や二酸化炭素の出し入れする肺胞(はいほう)が破壊されて、肺気腫という状態になると、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下し、治療によっても元に戻ることはありません。そのため、悪化すると酸素吸入療法が必要となります。

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