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通販型自動車保険の業界シェアについて
更新日:2022年2月22日
1996年にアメリカンホーム保険会社が日本で初めて自動車保険の通信販売の認可を取得してから、私たちが頻繁に目にする通販型自動車保険のテレビコマーシャルの影響などもあり、日本でも年々通販型自動車保険の認知度は高まってきています。
しかし、通販型自動車保険の業界シェアについてはあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、意外と知られていない通販型自動車保険の業界シェアについて解説します。
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最初に、損保業界全体の令和2年度の「正味収入保険料」を確認します。
正味収入保険料とは、損害保険会社の業績を示す指標としては最も基本的なもので、一般企業の売上に相当するものです。
日本損害保険協会によると、損保業界全体の令和2年度の正味収入保険料は約8兆6,927億円、このうち自動車保険の正味収入保険料は約4兆1,880億円となっており、損保業界全体における自動車保険の正味収入保険料の割合は約半分となっていることがわかります。
| 保険種目 | 正味収入保険料 |
|---|---|
| 自動車 | 4兆1,880億円 |
| 火災 | 1兆4,693億円 |
| 海上・運送 | 2,426億円 |
| 傷害 | 6,205億円 |
| 自動車損害賠償責任 | 8,390億円 |
| 新種 | 1兆3,331億円 |
| 合計 | 8兆6,927億円 |
代理店型と通販型の自動車保険のシェアはそれぞれどれくらいでしょうか。
まずは、主要大手代理店型損保の自動車保険の業界シェアをみてみましょう。
令和2年度の主要大手代理店型損保4社における自動車保険の正味収入保険料の合計は約3兆6,081億円で、損保業界全体の自動車保険の正味収入保険料の約86.2%を占めます。
自動車保険の業界シェアは大部分を主要大手代理店型損保4社が持っており、この4社以外の代理店型損保や通販型損保の自動車保険の業界シェアはわずか約19.4%であることがわかります。
| 保険会社 | 正味収入保険料 |
|---|---|
| 東京海上日動 (東京海上ホールディングス) |
1兆1,053億円 |
| 損保ジャパン (損保ジャパンホールディングス) |
1兆898億円 |
| あいおいニッセイ同和損保 (MS&ADインシュアランスグループホールディングス) |
7,295億円 |
| 三井住友海上 (MS&ADインシュアランスグループホールディングス) |
6,834億円 |
| 合計 | 3兆6,081億円 |
以前はシニア層の損害率の悪化や若年層ドライバーの減少などの影響で、主要大手代理店型損保だけでは保険収支のバランスを取るのが難しく、各社は自動車保険の保険料を値上げする傾向にありました。しかし自動ブレーキなどの先進安全技術の普及にともない、2004年をピークに交通事故は減少してきています。保険会社が自動車保険料の目安としている参考純率も、損害保険料率算出機構により平均で3.9%引き下げとなりました。そのため、2022年以降の自動車保険料は値下げされる見通しです。
自動車保険の業界シェアの大部分は主要大手代理店型損保4社が持っていますが、その中でも通販型損保は比較的安い保険料や独自のサービスなどを打ち出して徐々に業界シェアを増やしています。
次に、主な通販型損保の業界シェアをみてみましょう。
令和2年度の主な通販型損保における自動車保険の正味収入保険料の合計は約3,437億円で、損保業界全体の自動車保険の正味収入保険料の約8.2%を占めます。
通販型自動車保険は比較的認知度が高まってきたとはいえ、まだまだ業界シェアは小さいことがわかります。
| 保険会社 | 正味収入保険料 |
|---|---|
| ソニー損保 | 1,159億円 |
| チューリッヒ保険会社 | 188億円 |
| 三井ダイレクト損保 | 360億円 |
| アクサ損害保険 | 513億円 |
| SBI損保 | 291億円 |
| SOMPOダイレクト | 509億円 |
| 東京海上ダイレクト | 330億円 |
| セコム損保 | 89億円 |
| 合計 | 3,437億円 |
通販型自動車保険の業界シェアは、主要大手代理店型損保4社などと比べるとまだまだ小さいながらも年々拡大しており、この傾向は今後も続くと考えられています。
| 決算年度 | 主な通販型損保(※1) | 損保業界全体(※2) | 主な通販型損保の業界シェア |
|---|---|---|---|
| 平成30年度 | 3,032億円 | 4兆548億円 | 7.5% |
| 令和元年度 | 3,197億円 | 4兆1,089億円 | 7.8% |
| 令和2年度 | 3,437億円 | 4兆1,880億円 | 8.2% |
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