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対物賠償保険とは?
更新日:2022年5月20日
自動車に乗って事故を起こし、他人の車や家などに損害を与えてしまうと、法律上の賠償責任が発生します。
その場合に対物賠償保険から保険金額の範囲内で保険金が支払われることになります。
疑問が解消したら、あなたに合った保険会社を見つけましょう
対物賠償保険に加入していれば、交通事故で他人の財産に損害を与え、賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。
支払いの対象となるのはあくまで「他人の財産への損害」のみ。
例えば、「自宅の駐車場でご主人が奥さんの車にぶつけてしまった」「車庫入れの際に誤ってガレージのシャッターを壊してしまった」…などといった場合には支払いを受けることができません。
対物の賠償責任は車や家屋などの「モノ」はもちろん、それ以外にも発生するケースが多くあります。対物賠償には「直接損害」と「間接損害」があるのです。
「直接損害」とは壊した財物の損害のことを言います。例えば、車や建物の修理費です。
「間接損害」は財物を壊した結果生じた間接的な損害を指します。詳細は以下の表の通りです。
直接損害
間接損害
特に車が商業用車両(観光バス、タクシー、電車、トレーラーなど)、建物が商業施設(コンビニ、レストラン、飲食店、パチンコ店)などの場合は間接損害が大変なことに!
修理期間中の営業補償、壊れた商品、従業員の給与など補償金額はかなり大きくなってしまいます。
自家用車同士の事故であっても相手が高級車ともなれば1,000万円程度の損害は珍しくありません。それが1日に数百万円を売り上げるパチンコ店、高額な商品を運搬しているトレーラーともなれば総損害額が1億円を超えるケースも…。
以下は対物事故において認定総損害額が高額となった判例です。
認定総損害額 | 被害物件 | 判決年月 | 裁判所 |
---|---|---|---|
2億6,153万円 | 積荷(呉服・洋服・毛皮) | 1994年7月 | 神戸地裁 |
1億3,580万円 | 店舗(パチンコ店) | 1996年7月 | 東京地裁 |
1億2,037万円 | 電車・線路・家屋 | 1980年7月 | 福岡地裁 |
1億1,798万円 | トレーラー | 2011年12月 | 大阪地裁 |
1億1,347万円 | 電車 | 1998年10月 | 千葉地裁 |
上記の判例では、直接損害のケースは「積荷」のみ。
電車やパチンコ店のケースでは直接損害+間接損害で損害額が高額になりました。
また、ここまで高額でなくとも、観光バスやタクシーなど、走行することで利益を生み出す車両の場合、逸失利益が大きくなり、損害額は高額化する傾向にあります。
高額判例はレアなケースだとしても、賠償額が1,000万円を超えるような事故は珍しくありません。
イザという時に役に立ってこその保険ですから、対物賠償保険は「無制限」に加入しておきたいものです。
無制限にしたいけど保険料が高くなってしまうのが悩みのタネ…という方も多いはず。
しかし、実際に保険金額「5,000万円」と「無制限」を比較してみると、思ったよりも保険料が上がらない傾向にあります。
もちろん契約者の等級、車種などの条件、保険会社によって変わってくる話ですが、一度見積りを取ってみましょう!
まとめ
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