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自動ブレーキ搭載で保険料が安くなる?(自動ブレーキ割引とは?)
更新日:2022年2月22日
自動ブレーキは衝突被害軽減ブレーキとも呼ばれ、2021年11月以降に販売する国産の新型乗用車から装着が義務付けられます。その後も輸入車、国産継続生産車へ段階的に適用していくことを国土交通省が発表していますが、搭載車の自動車保険料はどうなるのでしょうか。その仕組みや背景について詳しく解説します。
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衝突被害軽減ブレーキ、通称「自動ブレーキ」とは、障害物を察知して自動車にブレーキをかけるシステム。CMで自動車がピタッと止まる様子を見てご存じの方も多いでしょう。
衝突被害軽減ブレーキは、車に取り付けられたレーダーなどが障害物を感知して、追突する可能性が高くなるとドライバーに回避操作を行うように警告し、追突が避けられないと判断した場合には、ドライバーに代わり自動ブレーキ制御を行います。ミリ波レーザーや赤外線レーザー、光学式カメラを用いて前方に障害物があると察知したら止めてくれるのが自動ブレーキの仕組みです。
ちなみに、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)以外にも、国土交通省が先進安全自動車の推進を実施しており、先進安全自動車割引(ASV割引)も導入されています。
先進安全自動車とは「先進技術を利用してドライバーの安全運転を支援するシステムを搭載した自動車」です。衝突被害軽減ブレーキの技術も先進安全自動車として比較的身近な代表例ですがほかにも先進安全自動車の技術はあります。
車線逸脱警報装置(レーンキープアシスト)は、方向指示器を出さない状態で車が車線をはみ出しそうになったときに、警報音などでドライバーに知らせて正しい位置に車を戻すことを促します。さらに、車間距離制御装置(ACC)は、レーダーなどで前方の先行車を監視して、車速や車間の制御を行います。
これらの技術が搭載された先進安全自動車は、近年急速に各自動車メーカーによって研究および実用化、標準装備化が進められています。
2016年12月、損害保険各社によって運営される損害保険料率算出機構は、自動車保険の参考純率を改定し、保険会社が「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」の装着の有無による保険料割引制度を導入できるようにすると発表しました。
自動車保険の保険料率は、事故発生時に保険会社が支払う保険金に充当する分(純保険料率)と、保険会社が事業を営む上で必要な経費に充当する分(付加保険料率)の2つで構成されており、損害保険料率算出機構ではこのうちの純保険料率を「参考純率」として算出しています。また、この参考純率は、さらに「型式別料率クラス」によって保険料を細分化しています。
2018年1月1日以降、損害保険料率算出機構はこの「型式別料率クラス」の仕組みを一部改善し、「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の装着の有無」によって保険料をさらに区分するための保険料係数を導入。これにより自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)搭載車の保険料は9%ほど割引きされます。(※1)
「発売後約3年以内の型式(※2)」で自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)搭載されている車両が対象で、発売後3年経過すると割引が適用されません。3年経過するとデータが蓄積され、自動ブレーキによるリスク軽減効果を含めて型式別料率クラスを適用することができ、保険料に直接反映される仕組みになっているからです。今はほとんどなくなったABS割引やエアバック割引も、すでに型式別料率クラスに反映されています。
さらに、軽自動車にも型式別料率クラスが導入されました。導入前は「発売時期を問わない全型式」で自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)搭載されている車両が対象でしたが、保険始期が2020年1月1日以降の場合は普通車と同じ条件となります。
なぜ、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)搭載車の保険料が安くなるのでしょうか。
富士重工業が、公益財団法人交通事故総合分析センター(ITARDA)のデータを基に、2010年度から2014年度に日本国内で販売したスバル車の人身事故件数について独自に算出した結果、運転支援システム「アイサイト(ver2)搭載車」は「非搭載車」に対して、1万台当たり件数で、車両同士の追突事故で約80%減少、対歩行者事故で約50%減少、調査対象全体では約60%減少していることがわかりました。
この調査によって、非先進安全自動車よりも先進安全自動車の事故率(事故を起こす確率)が低いということが一定程度認められたため、損保業界も先進安全自動車の保険料を相対的に安くすることが可能であると判断したと考えられます。
また、国土交通省は先進安全自動車に関する技術・実用化・普及を促進するプロジェクトを平成3年から進めており、このような国土交通省の方針も影響しているようです。
自動ブレーキを含めた先進安全自動車の研究はまだまだ発展途上の技術です。さらに今後センサーの改良などの技術革新によって、より事故が少なくなる可能性を秘めています。事故率が低くなれば、今後も保険料への割引が期待できるかもしれません。
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