学資保険を選ぶポイントは何でしょうか。
賢い学資保険の選び方について、解説します。
学資保険の選び方のポイント
学資保険の選び方のポイントは以下になります。
加入する目的を決める
学資保険は資産設計がメインとなっていますが、お子様の保障も付帯することもできますので、まず、学資保険に加入する目的を明確にすることが学資保険選びにおいて重要になります。
目的 | どんな学資保険を選ぶ? | 解説 |
---|---|---|
子供の学資金の準備 | 貯蓄性(返戻率)に重点を置いているため、お子様の保障が全くない商品。 | ・学資保険をご検討の方の大半のニーズを占める。 |
自身が亡くなった場合の保障 | 貯蓄性と死亡保障(育英年金)を兼ね備えた総合タイプの商品。 | ・死亡保障がある分、貯蓄性は低下する。 ・貯蓄性のある生命保険でも代用できる。 |
子供が病気・ケガした場合の保障 | 貯蓄性と医療保障を兼ね備えた総合タイプの商品。 | ・医療保障がある分、貯蓄性は低下する。 ・医療保障については、医療保険でも代用できる。 |
月々の保険料を決める
預貯金などの金融商品と違い、支払った保険料が、いつでも引き下ろせる訳ではありませんので、保険料を検討する際は、学資保険が満期を迎える(15歳満期、18歳満期など)まで支払うことができる金額を設定しましょう。
また、貯蓄性を兼ね備えているといっても、保険商品なので短期間で解約した場合の解約払戻金は元本欠損する恐れがあります。下図はある学資保険の契約状況の推移になります。
経過 年数 |
お子様 年齢 |
累計払込 保険料(円) |
解約時 受取金(円) |
払戻率 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | 118,272 | 87,672 | 74.1% |
2 | 2 | 236,554 | 205,768 | 87.0% |
3 | 3 | 354,816 | 325,992 | 91.9% |
4 | 4 | 473,088 | 448,384 | 94.8% |
5 | 5 | 591,360 | 572,992 | 96.9% |
6 | 6 | 709,632 | 699,856 | 98.6% |
7 | 7 | 827,904 | 829,008 | 100.1% |
8 | 8 | 946,176 | 960,496 | 101.5% |
9 | 9 | 1,064,448 | 1,080,864 | 101.5% |
10 | 10 | 1,182,720 | 1,200,960 | 101.5% |
11 | 11 | 1,300,992 | 1,321,056 | 101.5% |
12 | 12 | 1,419,264 | 1,441,152 | 101.5% |
13 | 13 | 1,537,536 | 1,561,248 | 101.5% |
14 | 14 | 1,655,808 | 1,681,344 | 101.5% |
15 | 15 | 1,774,080 | 1,801,440 | 101.5% |
16 | 16 | 1,892,352 | 2,077,504 | 109.8% |
17 | 17 | 2,010,624 | 2,221,672 | 110.5% |
左図の通り、学資保険は満期を迎えると払い込んだ保険料に約1割上乗せされて受け取れる魅力的な商品です。
しかし、保険料の払込累計額と解約したときの受取金は経過年数とともに変わります。今はお子様が小さくて支払いの保険料に余力があっても、将来は継続可能なのかを十分に検討しましょう。
貯蓄が目的ではじめた学資保険が元本欠損してしまうこともあります。場合によっては、預貯金も併用した上で学資保険の保険料を決定する必要があります。
また、ほどんどの学資保険が固定金利になります。現在のような低金利な時代では左図のような払戻率は魅力的ですが、市場の金利が上がった場合でも、左図の推移表の結果は変わりませんので、ご注意ください。
学資金の受取方法決める
学資保険の学資金の受け取り方法は多岐にわたります。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、それぞの入学(入園)時期や社会人になるタイミングで受け取れるもの、また一方で大学進学(満期)時のみに受け取れるという商品もあります。もちろん、大学進学前の学資資金が必要なければ、据え置くことも可能です。一般的には途中で学資金が給付される商品よりも、大学進学(満期)時のみに給付される商品の方が払戻率は高くなります。