海外旅行保険を学ぶ
STEP6.
補償内容を選ぶ
海外旅行保険の補償内容や補償額は、
どうやって決めたらよいか説明します。
海外旅行中のトラブルにどう対応する?
海外旅行の準備では、観光する場所や旅行中のスケジュールなどに気を取られがちですが、万が一のことまで考えることで、トラブル時にも失敗なく海外旅行を楽しむことができるのではないでしょうか。
特に普段と食べ物、環境が全く違う海外では、健康に自信がある人でも体調を崩したり、スーツケースの破損や荷物の紛失など、予期せぬことが発生することがあります。
思いがけないトラブルのときにあわてないように、トラブル時の対応も考慮しましょう。
海外旅行保険の補償には呼び名や支払い条件など各保険会社によって異なるものの、以下のような項目があります。
補償項目 | 補償内容の説明 | 支払われる保険金 |
---|---|---|
ケガ・病気を補償 | ||
傷害死亡 | 海外旅行中の偶然な事故によるケガが原因で、事故発生日から所定の期間内に死亡した場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した補償金額が定額で支払われる。 |
傷害後遺障害 | 海外旅行中の偶然な事故によるケガが原因で、事故発生日から所定の期間内に後遺障害が生じた場合に保険金が支払われる補償。 | 後遺障害の程度に応じて、契約した補償金額を上限に支払われる。 |
疾病死亡 | 海外旅行中の病気が原因で、事故発生日から所定の期間内に死亡した場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した補償金額が定額で支払われる。 |
治療費用 | 海外旅行中に事故によるケガを負ったり、病気になったりして医師の治療を受けた時に保険金が支払われる補償。救援費用補償とセットになっていたり、病気と傷害で分かれている場合もある。 | 契約した補償金額を上限に、実損分が支払われる。 |
救援費用 | 海外旅行中の偶然な事故によるケガや病気が原因で、死亡、または3日以上連続して入院した場合などに家族が現地に向かう場合の損失(移動交通費など)を補償。 | 契約した補償金額を上限に、実損分が支払われる。 |
入院一時金 | 海外旅行中のケガや病気が原因で一定期間以上入院した場合に一時金が支払われる補償。 | 契約した補償金額が定額で支払われる。 |
他人や物への賠償責任を補償 | ||
賠償責任 | 海外旅行中に偶然な事故により他人や物に損害を与え、被保険者が法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した補償金額を上限に、実損分が支払われる。 |
ご自身の持ち物を補償 | ||
携行品損害 | 海外旅行中の盗難・破損・火災などの偶然な事故により、被保険者の携行品(カメラ、衣類、旅券など)に損害が生じた場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した保険金額を上限に、損害が生じた携行品の修理費または時価額のいずれか低い方が支払われる。 |
そのほかの補償 | ||
航空機寄託手荷物 | 航空会社に預けた手荷物の到着が所定の時間以上遅れた場合に、やむ得ず必要となった身の回りの品の購入費を補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。 |
航空機遅延費用 | 乗る予定の飛行機が離陸時、着陸時、乗り継ぎ時に遅延して臨時の宿泊費や食事代、移動のタクシー代などを出費した場合の費用を補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。 |
旅行変更費用 | 被保険者が、各保険会社が定める事由により出国を中止した場合、または海外旅行を途中で取りやめて帰国した場合に、保険金が支払われる補償。
なお、旅行変更費用特約がない商品の場合、AWPチケットガード少額短期保険の「旅行キャンセル保険」も選択可能 |
契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。
また、取り扱いは保険会社によって異なる。 |
緊急歯科治療 | 海外旅行中、急激な歯の痛みや苦痛を一時的に除去・緩和するための応急治療を受けた場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。
また、取り扱いは保険会社によって異なる。 |
弁護士費用 | 海外旅行中の偶然な事故により被害を受けた被保険者が弁護士に法律相談を行なった場合や、損害賠償請求を弁護士に委託した際の弁護士報酬を補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。
また、取り扱いは保険会社によって異なる。 |
テロ対策費用 | 海外旅行の最終目的地への到着が保険期間の末日の午後12時までに予定されているにもかかわらず、所定のテロ行為によって遅延した場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。
または、契約した補償金額が定額で支払われる。 取り扱いは保険会社によって異なる。 |
偶然事故対応費用 | 海外旅行中の予期せぬ偶然な事故により、被保険者が旅行期間中に負担を余儀なくされた費用を補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。
また、取り扱いは保険会社によって異なる。 |
ペット預入延長費用 | 海外旅行の最終目的地への到着が保険期間の末日の午後12時までに予定されているにもかかわらず、各保険会社が定める理由により遅延した場合に保険金が支払われる補償。 | 契約した保険金額を上限に、実損分が支払われる。
または、契約した補償金額が定額で支払われる。 取り扱いは保険会社によって異なる。 |
クレジットカード付帯の保険と海外旅行保険の比較
クレジットカード付帯海外旅行保険の注意点でも触れましたが、基本的に海外旅行保険のほうが補償内容は手厚い傾向にあります。
また、クレジットカードに付帯されている保険の補償内容はカード会社によってさまざまです。クレジットカードの種類によっては、そのカードで旅行代金等を支払うことが条件になっている場合があるので注意が必要です。
参考までに、クレジットカード付帯の保険と海外旅行保険の比較表をまとめました。
観光目的でハワイに4日間滞在(個人プラン)の場合
クレジットカード付帯保険 | 海外旅行保険 | ||
---|---|---|---|
A社 | A社 | B社 | |
傷害死亡・
後遺障害 |
自動付帯分500万円
※利用付帯分2500万円 |
2000万円 | 傷害死亡:1000万円
後遺障害:30万〜1000万円※ ※後遺障害の程度に応じて |
疾病死亡 | なし | 2000万円 | 500万円 |
治療・救援者費用 | 疾病治療費用:100万円
(1疾病の限度額) 救援者費用:150万円 (1年間の限度額) |
3000万円 | 無制限
(疾病応急治療・ 救援費用300万円限度) |
携行品損害 | 25万円
1旅行中かつ1年間の限度額 ※自己負担:1事故3,000円 |
30万円 | 30万円
(携行品1つあたり 10万円限度) |
賠償責任 | 4000万円 | 1億円 | 1億円 |
航空機寄託
手荷物遅延等費用 |
なし | 10万円 | 5万円 |
保険料 | なし | 2,230円 | 4,710円 |
※海外旅行保険のA社、B社は、セットプランのうち標準的なプランで比較
上記からわかるとおり、海外旅行保険のほうが全体的に補償額は多めです。
特に「海外の医療費」からもわかるとおり、海外で病気やケガの治療を行った場合、300万円を超えるケースもあるのでどの程度までの補償が必要かをよく検討してみましょう。
どの補償をいくらつければいいの?
「海外旅行の必要性」ページ、海外でよくあるトラブル の項でも説明したとおり、実際に保険金が支払われた事例では
- ・治療・救援費用
- ・携行品損害
- ・旅行事故緊急費用
の3項目で96.3%の支払い割合を締めているため、万が一に備えるのであればこれらの項目は必須であると考えられます。 しかし結局のところ、この補償は必要ないのでは?この補償はもっと手厚くしたい。など、ご自身が満足できる補償内容は千差万別だと思います。
そこでカカクコム・インシュアランス経由で契約いただいたユーザーが、どの補償に、どのくらいの保険金額で契約しているかなど、みんなの契約状況をまとめましたので、海外旅行保険の参考にしてみてはいかがでしょうか。
カカクコム・インシュアランス経由 みんなの契約内容データ
集計概要:2016/2/1〜4/30 カカクコム・インシュアランス経由で契約いただいたデータを集計
集計対象保険会社:エイチ・エス損保、損保ジャパン、三井住友海上、au損保
みんなの海外旅行日数は?


海外旅行日数は、4〜8日の方が約65%と多くなっております。
旅行先にもよりますが、移動で1〜2日利用しているとすると、実際に観光している日数は2〜7日くらいであると考えられます。
1日1人あたりの海外旅行保険 保険料は?
個人加入の場合

家族で加入の場合

1日1人あたりの平均保険料は
個人加入の場合、300〜499円が75.35%
家族加入の場合、200〜399円が89.07%
になっております。
このことから、家族で同時に加入する
「ファミリープラン」で加入の場合、個人加入のときよりも保険料が割安になる傾向が伺えます。
なお、個人加入の1日1人あたりの保険料で1,000円を超える契約もございましたが、これは日帰りの場合の保険料でした。
日帰りでの海外旅行保険料は、少々割高になる傾向が伺えます。
みんなが契約している傷害死亡補償金額は?
個人の補償額

家族の補額償

みんなが契約している傷害後遺障害補償金額は?
個人の補償額

家族の補額償

みんなが契約している疾病死亡補償金額は?
個人の補償額

家族の補額償

傷害死亡、傷害後遺障害、疾病死亡に対する補償額は、いずれも1000万円での契約をしている方がほとんどでした。
これらの補償は、
・多くの保険会社で同金額の保険料を設定している場合が多い
・ほとんどセットプランでの契約である
ことから、上記のような契約状況になっていると考えられます。
みんなが契約している治療・救援費用 補償金額は?
個人の補償額

家族の補額償

こちらも1000万円での契約が多いですが、特に家族の補償額では1500万円での加入も目立ちます。また、無制限で契約されている方もわずかですが見受けられます。
「海外の医療費」ページでもご紹介したとおり、海外の医療費は非常に高額になる場合があり、1000万円を超えるケースも発生しております。
そうしたなか、クレジットカードにセットされている海外旅行保険では、治療費用が200万円や300万円までしか補償されない商品も多く、多くの方は万が一のときの医療費のために海外旅行保険の必要性を感じているのではないでしょうか。
みんなが契約している賠償責任 補償金額は
個人の補償額

みんなが契約している携行品損害 補償金額は?
個人の補償額

みんなが契約している航空機寄託手荷物遅延等費用 補償金額は?
個人の補償額

これらの補償は各社セットプランで、かつ一律の保険料金で販売していることが多い項目ですので、ほとんど同補償額での契約となっているようです。
海外旅行のキャンセル費用を補償する旅行キャンセル保険とは
海外旅行のキャンセル費用を補償してくれる保険商品を取り扱っている保険会社もありますが、保険金が支払われるのには一定の条件をクリアしている必要があります。
また、キャンセル費用補償をセットするには、対面で契約する必要がある保険会社がほとんどです。
海外旅行のキャンセル費用の補償を受けたい方は、AWPチケットガード少額短期保険の「旅行キャンセル保険」もご検討してみてはいかがでしょうか。旅行キャンセル保険とは、オンラインですぐに契約でき、海外旅行に出発できなかった場合、航空券+宿泊券等のパッケージ料金のキャンセル費用を補償してくれる保険です。(補償上限は1000万円)
以下に、海外旅行をキャンセルした場合の補償について、旅行キャンセル保険と、同様の補償がある各社の比較をまとめました。
海外旅行をキャンセルした場合の補償 旅行キャンセル保険と各社の比較
AWPチケットガード少額短期保険 | ジェイアイ傷害火災 | 損保ジャパン | 三井住友海上 | 東京海上日動 | AIG損保 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 旅行キャンセル保険 | 旅行キャンセル費用 | 旅行変更費用特約 | 旅行変更費用特約 | 旅行変更費用特約 | 旅行変更費用補償特約 | |
ネット加入 | ○ | ○ | x | x | x | x | |
対面加入 | − | − | ○ | ○ | ○ | ○ | |
補償額 | 旅行代金の50%、100% | 5、10、20、30万円 | 20、40、60、80、100万円 | 30万円、60万円 | 10、20、30、60、90、120、150万円 | 10、15、20、25、30万円 | |
保険期間 | 保険料領収日から旅行最初の搭乗日まで | 31日まで(観光・商用に限る) | 90日まで | 90日まで | 90日まで | 90日まで | |
対象 | 航空券+宿泊券等のパッケージのみ | 航空券、宿泊券
単独補償可 |
|||||
支払事由 | 死亡 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
入院 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
通院 | ○ | x | x | x | x | x | |
交通機関の運休・遅延 | ○ | x | x | x | x | x | |
急な出張 | x | x | x | x | x | x | |
裁判 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
火災・災害による家屋損害 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
感染症 | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
避難指示 | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
遭難 | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
現地が地震・テロ | − | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
申込日等 | ツアー購入日から5日間
出発日の7日前まで 171TR050120-364 |
保険契約日の翌日午前0時に開始。
また、契約日が出国日と同日の場合にはこの特約はセットできません。 ただし、所定の特約をセットすることで出国日当日でもご契約可能な場合がございます。 |
海外旅行保険と合わせて加入することで、さまざまなリスクに備えることができる保険といえるでしょう。
- このページは、保険の概要についてご紹介したものです。取扱商品、各保険の名称や補償内容等は引受保険会社によって異なりますので、ご契約にあたっては、必ず「重要事項説明書」をよくご確認ください。ご不明な点等がある場合には、代理店までお問い合わせください。