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生命保険を学ぶ
生命保険を見直すことで、必要な保障を備えながら家計の負担を抑えることはできるのでしょうか?
具体例を参考に見直しのポイントについて見てみましょう。
生命保険は加入したら長期間継続することが望ましいですが、社会の仕組みや家庭環境等が大きく変われば、必要な保障も変わってくるはずです。そのため、生命保険は加入した後も定期的に内容を確認し、必要に応じて見直しをすることも検討しましょう。具体例を参考に見直しのポイントや家計の負担を抑える方法について確認してみましょう。
生命保険の保障内容を見直す場合、必要な保障は何かを改めて考え、加入している保険にその必要な保障が備わっているかどうかを確認することが最も大事です。もし備わっていなければ適正な保障内容に変更しましょう。では、保障内容の見直しの具体例で見てみましょう。
月々の支払保険料 | 30歳から | 40歳から | 50歳から |
---|---|---|---|
10,734円 | 17,144円 | 32,804円 |
生活費 | 遺族年金などを考慮すると、自身で用意する必要があるのは月々15万円程度 月々保険金を受け取れる収入保障保険を検討 |
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教育資金 | 万一のことがあっても、子供が安心して大学まで行けるように1000万円を大学卒業見込みの年齢まで備える。 保険料が一定の更新型ではないタイプの定期保険を検討。 |
葬儀費用 | 万一時の葬儀費用については、一生涯の保障を備える。終身保険を検討 |
保険種類 | 保険期間 | 保険料払込期間 | 保険金額 | 月々の支払保険料 |
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収入保障保険 | 60歳 | 60歳 | 毎月15万円 ※35歳時点では4500万円 |
4,425円 |
定期保険 | 20年 | 20年 | 1000万円 | 2,346円 |
終身保険 | 終身 | 終身 | 200万円 | 3,236円 |
月々の支払保険料の合計 | 10,007円 |
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現時点での保険料に大きな差はありませんが、見直し後のプランは更新がなく保険料払込期間中の保険料が変わらないことから、保険料総額はかなりの差が出ることがわかります。また、更新毎に保険料が変わって家計の負担が増す可能性のあった保険から、保険期間中の保険料が変わらない保険に変えることで、家計の負担を一定にすることができます。
何の保障が必要かを定期的に確認し、必要保障と加入している保障にズレが生じていた場合は、早期に見直し等の対応をすることで、安心できる備えとなり、家計の負担も抑えられる可能性があります。
必要な保障が確保されていても、保障額に過不足があれば適正な額に見直す必要があります。
適正な額は今後のライフプランをイメージしてみると良く、例えば教育費については下記のような考え方もできます。具体例を見てみましょう。
月々の支払保険料 | 現状 | 更新後 |
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4,601円 | 10,367円 |
月々の支払保険料 | 5,297円 |
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4年間の大学に関する費用は余裕をもって1000万円とし、過剰な保障部分を減額したことで、そのまま更新した場合より保険料はかなり安くなります。上記の例だと更新後月々10,367円が5,297円で済むので、更新前よりは若干高くなりますが、月々の負担を5,070円抑えることができます。
(関連ページ:生命保険の保険金を減額するときの注意点)
希望通りの保障を確保できていても保険料の支払いが厳しければ、継続していくことが難しくなるでしょう。
家計の負担を軽減させるために保険期間や保険料の払込期間を見直す方法もあります。具体例を見てみましょう。
月々の支払保険料 | 4,416円 |
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月々の支払保険料 | 3,572円 |
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保険料の払込期間を「60歳まで」から「終身」へ変えることで、保障の内容を変えることなく月々の保険料が安くなりますが、60歳以降も保険料を払い続けなければならなくなるというデメリットもあるので注意が必要です。
多くの生命保険では加入年齢によって保険料が異なり、歳を重ねるほど高くなる傾向にあります。その為、単に保険料を安く抑えるための見直しだと、安心できる保障を確保できない可能性もあります。また、必要な保障を見直した結果、保障が不足していて新たに保険に加入することになり、月々の保険料が上がる可能性もあります。適切だと思われる必要保障や保険期間等を充分に検討したうえで、見直すことが重要です。
ライフプランとは関係なく、保険の更新のタイミングで内容を確認してみましょう。更新後の保険料が上がる場合は、保険を見直す良い機会です。
人生の大きなイベントがある時は必要な保障が大きく変わる時でもあり、保険を見直す良い機会です。
主なライフイベントと見直しのポイントとなる保障は下記の通りです。
結婚したとき | 愛するパートナーが将来困ることのないよう、安心できる死亡保障や医療保障を確保しておきたい |
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妊娠・出産したとき | 家族が増えれば必要保障額も増えるので、大きな死亡保障を確保しておきたい |
住宅を購入したとき | 団体信用生命保険加入や長期間の住宅ローン返済に対応した保障を確保しておきたい |
子供が独立したとき | 大きな死亡保障はいらなくなるかわりに、介護や医療の保障を充実させておきたい |
見直しをする際には、現状の保障内容についてしっかり確認しましょう。
ご自身が加入している内容については、保険証券に記載してありますので、こちらで確認しましょう。
保険証券で保障内容について確認する際に、どのように見ればいいのでしょうか?
確認すべきポイントについて確認してみましょう。
保険の見直しで新たな保険に加入する場合、順序やタイミングを誤ると無保険状態になってしまう可能性があります。新たな保険に加入するには健康状態の告知等が必要であり、必ずしも加入できるとは限りません。新たな保険契約が無事成立したのを確認してから今までの保険を解約するようにしましょう。(関連ページ:解約時の注意点、告知義務と告知義務違反)
がん保険の場合は、90日間の免責期間を設定していることが多く、成立後に解約しただけでは保障の空白期間が生じてしまいます。新しい保険に加入して90日以上経過してから今までの保険を解約するようにしましょう。(関連ページ:がん保険の猶予期間)
また、加入していた保険の解約返戻金は払い込んだ保険料より少ないことが多いです。貯蓄性のある保険を解約する場合は、解約する時期によって返戻金の額は異なります。低解約返戻金型の保険を低解約返戻期間中に解約すると、受け取れる解約返戻金は払い込んだ保険料の70%ほどになってしまいますので、解約する前に加入している保険の内容をしっかり確認することが重要です。
保険の見直しをする際には、現状加入している保険の内容を把握することが重要です。見直すことで、適正な保障を備えたうえで家計の負担を減らすことができる可能性もありますので、定期的に保障内容が適正かどうかを確認しましょう。保険のコンサルタントに、現在の保険で問題ないか無料で相談することも可能です。詳しくは「保険相談」をご覧ください。
松浦 建二(まつうら けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
CFP(R)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/青山学院大学非常勤講師