子供の医療保険の必要性 医療費助成でカバーできる?

「価格.com 保険」は、株式会社 カカクコム・インシュアランスが保険契約締結の代理・媒介を行います。

保険 関連特集・記事

子供の医療保険の必要性 医療費助成でカバーできる?

子供に民間の医療保険は必要でしょうか? 子供には自治体の医療費助成等があるため、医療費がかさむことは少ないかもしれません。子供の医療保険のメリットや選び方のポイントをお伝えします。

2018年2月21日掲載

このページの要点をまとめると・・・

子供に対する民間の医療保険は、確実に必要とはかぎらない

保険診療適用の子供の医療費は、自治体の手厚い医療費助成がある

それぞれの自治体により子供の医療費助成に差があるため、あらかじめ確認する

以下、記事の詳細

子供に医療保障を準備する方法

子供の病気やけがによる急な出費に民間の保険で備える方法はいくつかあります。
第1に、一般的な終身タイプの医療保険に子供のころから加入する方法です。
子供が経済的に自立するまでは親が保険料を負担し、自立後は、契約者を子供に変更して保険料の支払いを子供に引き継ぐこともできます。

第2には、子供の教育費を準備するために加入する学資保険に医療特約を付帯する方法です。
なおこの場合、学資保険からの保険金をすべて受け取って保険期間が終了した時点で医療保障も切れてしまいます。(関連ページ:学資保険の満期時期

第3には、共済に加入することによって子供の医療保障を確保する方法です。

そして最後に、親が加入する生命保険や医療保険などに、特約として子供も含めた家族の医療保障を付帯する方法などです。

子供の医療保険について悩む両親

子供に民間の医療保険は必要なの?

民間の医療保険に加入する主な目的は、公的な医療制度ではカバーしきれない出費や収入の減少を補填するためですが、子供が病気やけがで入院、手術をしても、世帯収入が大きく減ることは少ないでしょう。
また、子供の場合、自治体ごとに医療費の助成制度あり、自己負担額を抑制できる仕組みが設けられています。そのため、民間の医療保険に加入して毎月の保険料を負担してまで子供の病気やけがに備える必要性は低いと考えることもできます。

子供の医療費の助成制度は、各自治体により格差があります
お住まいの地域の助成制度をよく確認し、民間の医療保険が必要かよく検討してください

ただ、起こる確率は低いとはいえ、公的医療保険の適用外の治療が必要になって大きな出費がともなう場合や、子供の看病等のために親が会社を休まざるをえない状況が起こらないともかぎりません。
そのような事態に備え、自治体の医療費助成の対象外の費用や収入減をカバーする目的で民間の医療保険で備えるという考え方もあります。

子供の保険に入るなら? 選び方のポイントは?

子供の医療保険に入るときの、選び方の主なポイントをご紹介します。

ポイント1保障期間を選ぶ

子供が自立するまでの期間を中心に考えるか、あるいは、自立後も加入し続けることができる終身の保障を確保するかという選択です。(関連ページ:保険期間と払込期間
前者の場合は、学資保険の医療特約、子供向けの共済、親の生命保険の家族特約などが適しているでしょう。
一方、後者の場合は、一般的な終身保障の医療保険を検討するのがよいでしょう。契約年齢が低いため安い保険料で加入でき、契約を子供に引き継いだあとも負担の軽い保険料がずっと続きます。

ポイント2保障金額を選ぶ

学資保険や親の生命保険の特約として付帯する場合は入院日額3,000〜5,000円程度、共済や一般の医療保険の場合は入院日額5,000〜10,000円の選択になるでしょう。
一定年齢までは自治体の医療費助成制度があるため、低い金額にとどめておくという考え方もあれば、子供が自立したあとも継続できるよう保障を厚めにしておくという考え方もあります。

ポイント3先進医療特約をつけるか選ぶ

公的医療保険の適用外となる先進医療での治療を受けたときの保障が必要かどうかです。(関連ページ:先進医療とは
先進医療の技術料は全額自己負担となり、場合によっては多額の出費をともなう可能性があるので留意する必要があります。

ポイント4保障を優先するか、貯蓄を優先するか選ぶ

現在の医療保険は、保障優先の掛け捨て型で保険料を低く抑えているものが主流です。
貯蓄機能を備えた保険は保険料が高くなり、将来子供に引き継ぐ場合、それが子供の負担になりかねません。

掛け捨て型と貯蓄型の保険料例

条件:6歳男性、入院給付金日額:10,000円、保険期間:終身(終身払い)、先進医療特約:あり

タイプ 毎月の保険料 備考
掛け捨て型 1,794円 -
貯蓄型 3,544円 70歳まで給付金の受け取りがない場合、約263万円の還付金あり

子供の病気の心配より、けがの心配に備えたいと考えるなら、医療保険ではなく、傷害保険を活用する方法もあります。
世帯主が家族型で申し込めば、配偶者や未婚の子供を含めた家族全員のけがの補償を確保できます。

そもそも子供が入院することは少ない?

子供は、ほかの年代と比較して、どの程度入院や通院(外来)で治療を受けているのでしょうか。
次のグラフは、厚生労働省が「平成26年患者調査の概況」で公表している「性・年齢階級別にみた受療率(人口10万対)」のデータを加工して作成したものです。

年齢階級別にみた受療率(人口10万対)

年齢階級別にみた受療率(人口10万対)

これを見ると、乳児はともかく、10代までの子供が入院治療を受ける比率はほかの年代よりも低いことがわかります。
外来治療は10歳未満の子供の比率がやや高いものの、治療にかかる費用は入院治療よりも少ないでしょう。
子供の治療費がほかの年代と比べて高いわけではなさそうです。

充実している子供の医療費助成

現在は、少子化対策という面から、子供の医療費にはさまざまな負担軽減の仕組みがあります。
国の医療制度は、未就学児(小学校に入学する前の6歳未満の子供)の医療機関での窓口負担は2割となっており、6歳〜69歳までの3割負担よりも軽減されています。
さらに、この自己負担額の一部、あるいは、全部を軽減する自治体の医療費助成制度もあります。

年齢別医療費負担割合
  • 70歳〜74歳:平成26年3月までに70歳になっている人は1割負担
  • 70歳〜:現役並みの所得がある人は3割負担

どんな助成があるの?

たとえば、東京都の場合には、「乳幼児医療助成制度(マル乳)」や「義務教育就学児医療費の助成(マル子)」などがあります。
「乳幼児医療助成制度(マル乳)」は都内に住む義務教育就学前までの乳幼児の親を対象とし、「義務教育就学児医療費の助成(マル子)」は都内に住む小学校・中学校に通っている子供の親を対象として、公的医療保険適用の「保険診療の自己負担額(2割 or 3割)」の一部を助成するものです。

医療費助成

適用されるには親の所得による制限があるものの、これらの仕組みによって、東京都では中学校までの子供の医療費の自己負担額はかなり軽減されます。
なお、これらの助成制度では、公的医療保険の適用外の差額ベッド代、健康診断の費用、予防接種代、自費診療費などは対象になりません。

助成内容はどこに住んでるかによって変わる

助成制度の範囲や規模は、都道府県や市区町村によって、また対象年齢や入院・外来などによって異なります。
主な相違点は次の項目です。

  • 対象となる子供の年齢
    「就学前まで」、「小学生まで」、「中学生まで」、「高校生まで」などがあります。
  • 入院、通院の違い
    入院と通院とで、子供の対象年齢や助成の範囲が異なる自治体が多数あります。
  • 親の所得制限の有無とその額
    所得制限があるところとないところがあり、また、制限がある場合は子供の年齢によって設けられていたり、扶養親族の人数によって限度額が異なっていたりします。
  • 一部負担金の有無とその額
    全額助成する場合もあれば、一部負担金として一定の自己負担額が定められている場合もあります。
    一部負担金は、たとえば「1医療機関1日あたり最大500円、月2日まで、1か月の負担上限額は2,500円」などのように決められています。
  • 助成方法(現物給付 or 償還払い)
    現物給付とは、医療機関で自己負担分だけを払えば診療や投薬などの医療サービスが受けられる給付方法です。
    一方、償還払いとは、医療機関で一旦全額を支払って、あとで助成分の償還を受ける給付方法です。
    扶養人数に老人控除対象配偶または老人扶養親族が含まれる場合は、1人につき60,000円を加算します。

助成方法のイメージ

助成方法のイメージ

上記の相違点を考慮して、東京都の中でも東京23区について見てみましょう。
東京23区では、上乗せ保障が充実しており、小学校・中学校に通っている子供の親まで、入院・通院ともに保険診療の自己負担額をすべて助成し、一部負担金がありません。さらに、親の所得制限がないところもポイントです。

また、千代田区・北区においては、高校生等の医療費助成を設けており、18歳の年度末まで公的医療保険の自己負担額の一部が助成されます。

高校生等の医療費助成

地域 入院 通院
千代田区 保険診療の自己負担額
北区 保険診療の自己負担額 なし

そのほかに、入院時の食事代(入院時の食事療養費標準負担額)の助成があるかどうかが異なります。千代田区や北区は18歳の年度末まで助成制度が続きますが、入院時の食事代は自己負担になっています。

入院時の食事代の助成

あり(12区) なし(11区)
中央区 港区 新宿区 台東区 品川区
目黒区 大田区 世田谷区 練馬区 江戸川区
豊島区(マル乳のみ) 葛飾区(所得による)
千代田区 文京区 墨田区 江東区 渋谷区
中野区 杉並区 北区 荒川区 板橋区 足立区

次に、東京23区以外の例として神奈川県川崎市の助成制度をくわしく見てみましょう。(川崎市役所のホームページより一部加工)

制度の概要(平成29年度)

年齢 0歳 1歳〜小学3年生 小学4年生〜6年生 中学生
助成対象 入院・通院 入院
所得制限 なし あり
助成範囲 保険診療の自己負担額 別表参照 保険診療の自己負担額
助成方法 【現物給付】医療証の提示により、医療費の支払いなし(県内受診にかぎる) 【償還払い】医療費を一旦支払い、区役所・支所の窓口にて申請
医療証 交付あり 交付なし

別表(小学4年生〜6年生の助成範囲)

通院(診療等) 通院(院外処方の調剤) 入院
保険診療の自己負担額のうち
1回500円(※)を超える額
保険診療の自己負担額
  • 500円が一部分担金で、最大500円を医療機関に直接支払う

親(原則として父母のうち所得の高いほう)の所得制限の概要

  • 所得限度額(給与所得者の場合は給与所得控除後の金額)
  • 扶養人数0人:630万円
  • 扶養人数1人:668万円
  • 扶養人数2人:706万円
  • 扶養人数3人:744万円
  • 扶養人数が4人以上の場合は1人増えるごとに、38万円ずつ加算
  • 扶養人数に老人控除対象配偶者または老人扶養親族が含まれる場合は、1人につき6万円を加算
  • この限度額は、社会・生命保険料相当額(8万円一律控除)をあらかじめ加算した金額

現物給付の医療費助成を受けるには、医療機関で診療を受けるときに、健康保険証とともに医療証を提示する必要があります。
なお、医療証交付前に受診した場合などは、一旦窓口で自己負担分全額を支払い、後日、自治体に請求することで助成を受けることができます。

医療証は、あらかじめ市区町村役場で交付を受けなければなりません
さらに、毎年更新する必要があります

民間の医療保険は、公的な医療制度の補填するためのものです。
子供の場合は自治体の医療費助成制度が充実しているため、まずは、地元の助成制度によって、子供が何歳になるまで、どの程度の支援を受けられるかをしっかり確認するようにしましょう。

そのうえで保険への加入をする場合は、保障期間と保障額を決めて保険料を見積もり、家計の負担にならない範囲内で検討するようにしましょう。

執筆者プロフィール
中村 宏(なかむら ひろし)
中村 宏(なかむら ひろし) ファイナンシャル・プランナー(CFP) CFP(R)/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/FPオフィス ワーク・ワークス代表

当記事で提供する情報はあくまでも個人による一般的な意見です。当情報の利用およびその情報に基づく判断は読者の皆様の責任によって行ってください。個別の商品・サービスの詳細はそれぞれの規約・約款等をご確認ください。

この記事の関連リンク
医療保険 比較あなたにピッタリの医療保険が見つかる!
医療保険の選び方医療保険を選ぶ4つのポイントについて詳しく解説
医療保険ランキング価格.com 医療保険 掲載の「人気」商品がわかるランキング

このページの先頭へ

  • 保険
  • 医療保険
  • 子供の医療保険の必要性 医療費助成でカバーできる?価格.com

Copyright © Kakaku.com insurance, Inc. All Rights Reserved. 無断転載禁止