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急に資金が必要な場合の契約者貸付の活用方法

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急に資金が必要な場合の契約者貸付の活用方法

まとまった資金が必要となった場合、どのように準備しますか?生命保険には契約を担保に資金を借りることができる契約者貸付制度があります。いざとなったときに有効な手段といえますが、将来の保障分を削っていたりと都合のよいことばかりではないので、制度の内容を正しく理解した上で利用することが重要となります。

2017年2月22日掲載

このページの要点をまとめると・・・

契約者貸付とは、保険を解約した場合の解約返戻金を担保として資金を貸し付ける制度

ホームページ、電話、保険会社窓口に来店による申し込みなど複数の手続き方法があり、貸し付け時の審査はない

契約者貸付を受けたお金は利息を付けて返済となるが、返済期限は設けられていない

返済額がかさみ限度額を超えた場合、保険契約が失効することがある

以下、記事の詳細

生命保険の契約者貸付のしくみ

契約者貸付制度とは

生命保険では、保険金支払い事由が発生した時のために資金が積み立てられています。貯蓄性の保険で保険契約が解約された場合、この積立金から保険契約の締結・維持などにかかった費用を差し引いた金額が、契約者に支払われます。これを解約返戻金といいます。(関連ページ:解約返戻金と満期保険金
契約者貸付制度は、この解約返戻金を担保として、保険契約者に資金を貸し付けるものです。

契約者貸付制度とは 契約者貸付のできる保険種類

契約者貸付は解約返戻金をもとに行われるため、すべての保険で可能なわけではありません。解約返戻金のある保険としては、終身保険、養老保険、個人年金保険学資保険、逓増定期保険、長期平準定期保険などがあげられます。
実際に、ご自分の加入している保険が、契約者貸付可能なものであるかどうかを確認するには、保険の約款を読んでみる、保険会社へ問い合わせを行うなどの必要があります。

契約者貸付の貸付金利・貸付限度額

貸付金利は、保険契約の時期によって異なり、予定利率の高い契約だと高い貸付金利になります。また貸付を受ける際の市中金利の状況によっても変わります。最近契約された保険なら、3%程度の金利が付けられているのが一般的と思われますが、保険会社、保険の内容によっても変わります。ご自分の保険による貸付金利がどのくらいになるかは、保険会社へ確認してみましょう。一部の保険会社では、ホームページに貸付金利を掲載しているところもあります。

貸付限度額は通常、解約返戻金額の70〜90%程度とされています。解約返戻金は、契約後間もない期間は全くないか、少なく、その後徐々に増えていきます。保険の種類にもよりますが、通常、保険料払込み期間終了に近くなるほど返戻金が増え、保険料払い込みが満了した後も増え続ける保険もあります。貸付金利と同様、詳しくは保険会社への確認が必要です。

契約者貸付の手続き方法

まず保険会社に連絡し、手続き書類を入手します。必要事項を記載して返信し、貸付金が振込まれる流れとなります。

実際の契約者貸付の手続きは、

  • ① ホームページから申し込む
  • ② 電話でコールセンターに連絡を取る
  • ③ 生命保険会社の窓口に来店する

など複数の方法があります。

ホームページから申し込む場合は、所定の入力箇所に必要事項を入力します。電話、来店の場合は、保険証券の番号、本人確認の書類などを示し、申し込み書類を入手します。その後、入手した書類に貸付の申し込み事項などを記載して提出します。
貸付のための審査などはなく、手続き内容に不備がなければ、登録した振込み先にお金が振り込まれることになります。

契約者貸付の手続き方法

返済はどうするの?

契約者貸付の場合、ご自分が契約した保険の保険料がすでに払い込まれていて、担保となる解約返戻金相当額を保険会社が持っている訳です。このため、通常のローンのように借入れの審査や、返済計画を作成する必要はありません。契約者貸付を受けた金額に対し、利息を付けて返済する必要はありますが、返済期限は特に設けられません。

返済は保険会社の指定する方法によりますが、様々な方法で行うことができます。

  • 元金・利息すべてを一括で返済する
  • 不定期に一部返済を複数回に分けて行う
  • 定期的に元金と利息を支払う
  • 当面、利息のみを返済する など

返済手段も、保険会社の指定する手段の中から都合のよい方法で行うことができます。

  • ATMなどからの振込み
  • 銀行口座から定期的に振込み
  • 保険会社に来店し窓口で支払う
  • インターネットを利用して振込む など

契約者貸付制度のメリット・デメリット

契約者貸付のメリット
  • 契約者貸付は、3〜6%程度の借り入れ金利で借りることができ、消費者金融などに比べ低金利です。
  • 審査もなく、返済期限もありません。
  • 保険会社によりますが、申し込みから1週間程度で資金が振り込まれます。
  • 保険契約を解約することなく、借入れを行い、返済が済めば元通りの保険契約を維持できます。
契約者貸付のデメリット
  • 返済期限がないため、返済が遅れがちになり、金利がかさむ可能性があります。
  • 学資保険や養老保険など決められた時期に保険金(祝金や満期保険金など)が支払われる場合、契約者貸付の返済が遅れると、保険金から返済額を差し引いた金額が給付されることがあります。

契約者貸付制度を活用するときの注意点

契約者貸付は、契約者しか利用できません。
契約者貸付の金利は、消費者金融などと比べると低いですが、それでも通常3%以上あります。その金利が複利でかかってくると、思いのほか返済額が大きくなることがあります。

長期間借り続け、返済額がかさんで、解約返戻金額を超えると、保険契約が失効することもあります。借入れは、あくまで緊急事態の場合に限り、できるだけ早く返済を行わないといけません。

もしも、当初から返済が厳しいことが分かっている場合には、最初から、保有する保険契約を解約して、解約返戻金を活用することを考えるのも一案です。こうすれば、無駄な金利分の支払いを避けることができます。(関連ページ:解約時の注意点
持っている保険契約を半分だけ解約することができる場合は、半分の保険契約を維持し、解約した半分の解約返戻金で、緊急時の資金を確保することもできます。

契約者貸付は、審査もなく返済期限も設定されず、消費者金融などに比べ金利も低い、便利なものです。しかし、あくまで一時的な借入れと考え、早期に返済する前提で借り入れることが重要です。長期に借り続けた結果、せっかく将来のために準備した貯蓄性の保険が失効してしまうようなことになれば、単純に預金しておいた方が良かったことになりかねません。契約者貸付は、保険加入による手数料負担と、貸付金を借りるための手数料負担の二重払いを行っていることを、肝に銘じていただければと思います。

執筆者プロフィール
川上 壮太(かわかみ そうた)
川上 壮太(かわかみ そうた) ファイナンシャル・プランナー 1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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