更新日:2026年9月7日
火災保険には、免責金額といって損害のうち契約者が自己負担しなければならない金額があります。
この記事では、免責金額の計算方法や金額の決め方など、免責金額を設定するときの注意点について解説します。
この記事の監修者

株式会社カカクコム・インシュアランス
CFP®資格、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、社会保険労務士
森谷 智彦
目次を開く
火災保険の「免責金額」とは、損害のうち契約者自身が自己負担する金額のことで、契約時に免責金額を設定します。免責金額を設定することで保険料を抑えられますが、損害が起きたときは免責金額まで自己負担しなければなりません。
火災保険における「免責」とは、損害が発生しても保険会社が保険金を支払わないことを指します。
免責にあたる事由(事実や出来事、原因)を免責事項といい、契約者の故意による損害や重大な過失による損害などがこれに該当します。
火災保険で損害が発生した場合に受け取れる保険金は、一般的に損害額から免責金額を差し引いた額で、この計算方法を「免責方式(エクセス方式)」といいます。
一方で、一定額を超えると、損害額の全額が保険金の支払対象になる計算方法もあり、これを「フランチャイズ方式」といいます。以前の長期契約などで採用されている場合があります。
免責方式とフランチャイズ方式における保険金と自己負担額の違いは、以下の表1のとおりです。
表1 免責方式とフランチャイズ方式の違い(免責金額10万円の場合)
| 損害額 | 免責方式(エクセス方式) | フランチャイズ方式 | ||
|---|---|---|---|---|
| 保険金 | 自己負担額 | 保険金 | 自己負担額 | |
| 5万円 | 0円 | 5万円 | 0円 | 5万円 |
| 15万円 | 5万円 | 10万円 | 15万円 | 0円 |
| 50万円 | 40万円 | 10万円 | 50万円 | 0円 |
免責金額を10万円に設定した場合で見てみましょう。
損害額が5万円など免責金額以下の場合、どちらの方式でも保険金は支払われず、損害額のすべてを自己負担しなければなりません。
一方で、損害額が15万円、50万円など免責金額を超える場合は、方式によって支払われる保険金額が異なります。
免責方式では、損害額から免責金額を差し引いた分が保険金として支払われるため、損害額が15万円なら5万円、損害額が50万円なら40万円を保険金として受け取れます。
フランチャイズ方式の場合は、損害額が免責金額を超えると損害額全額を保険金として受け取れるため、自己負担はありません。
免責金額を高く設定することで、保険料を抑えることができます。
ただし、損害額が小さいと保険金が支払われない場合や、支払われてもごく少額といったように、自己負担が増えやすい傾向にあります。
そのため、免責金額は、家計の状況や自己負担できる金額を踏まえて決めるとよいでしょう。
合わせて、国土交通省の「ハザードマップ」などで住まいの災害リスクを確認し、リスクの高い災害で自己負担が大きくならないように金額を設定することも大切です。
なお、免責金額の有無や方式、設定できる金額は商品によって異なります。加入を検討する際は、補償内容とあわせて免責金額の設定内容や条件も事前によく確認しましょう。